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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第十五章―それぞれの思惑―#1
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着替えさせてくれたのだろう。このシュミーズはセアラ様のものに違いない。
とにかく、着替えよう────そう思って、ベッドから立ち上がった瞬間だった。
「リゼ!」
勢いよく扉が開き、レド様と、その後ろに控えているジグとレナスの────眼を見開いている三人と、目が合う。
「「「「…………」」」」
あまりの出来事に、私は硬直して────思考をフリーズさせた。
「………坊ちゃま?一体────ここで…、何を────しているのですか…?」
カデアの今まで聞いたことがない────聞いた者の肝を冷やすどころか凍らせてしまいそうな、低く凍てついた声が聞こえたような気がしたが────そのときの私は、認識することができなかった…。
◇◇◇
「その…、すまなかった、リゼ…」
「「申し訳ありません、リゼラ様…」」
あの後────三人がカデアに引き摺られていき、一人になった私は、【
除去
(
クリアランス
)
】で身綺麗にしてから、即着替えた。
あの三人に会う勇気が出ずに────身悶えること数十分。ようやく気持ちを切り替えることができて、部屋から出て厨房へ赴いたのだが────
「いえ、私はまる二日も眠っていたのだと、ネロから聞きました。
心配してくださっていたのですよね?ですから、何も謝ることはありません。謝らなくて良いので────どうか、さっきの出来事は忘れてください。記憶からすべて抹消してください。露ほども残さないでください。
レド様もジグもレナスも、私の部屋には来ていない────そして、何も見ていない。────いいですね?」
強い口調で私が言い切ると────気圧された三人が、カクカクと頷いた。
「一体、何があったんですか?」
何も知らないアーシャが、誰にともなく訊く。
ちなみに、アーシャはロウェルダ公爵邸から、このお邸に移っている。元々、ロウェルダ公爵邸で預かってもらうのは、厨房の件が解決するまでという話だったのだ。予定通り、こちらに移ったようだ。
これからは、通いでカエラさんの下、修行をさせてもらうことになっている。
「ううん、何もなかったの。アーシャは何も気にすることないからね?」
「わ、わかった」
私が笑顔で言い切ると、アーシャもカクカクと頷いた。
「さて────気を取り直して、本題に入りましょうか」
気まずい雰囲気が漂い、誰もしゃべらないので────仕方なく、自分で切り出す。
「まずは、皆さん────ご心配をおかけして、すみませんでした。カデアとアーシャが世話をしてくれていたと聞いています。ありがとうございます、二人とも」
「いいえ────ご無事でよかったです、リゼラ様」
カデアは、首を横に振り、そ
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