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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第十四章―再生と創造―#5
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そして、それが間違いではないことを、近寄って────知る。
それはもっと膨大な────それこそこの空間を占めるほどの大きさで、光の粒子の塊はその一部でしかなかった。それは殆どの粒子が光を失っているため、闇に溶け込んで見えたのだ。
───誰だ…?何故、この深淵に訪れた……?───
突如、頭の中に直接、言葉が届く。【
案内
(
ガイダンス
)
】に何処か似ている────感情の見えない声音。
「古の神よ、あなたの神域に踏み込んだことを、どうかお許しください」
───そうか…、其方は神子か…───
───何故、今更現れた……?───
「解りません。あなたが私を呼んだのではないのですか?」
───否、我は呼びはせぬ…───
───我は、すでに死した存在。ただの残骸───
───神子を呼べはせぬ…───
死した存在?────ただの残骸?
「リゼ…!」
「レド様…」
辿り着いたレド様が、私に並び立つ。他の皆は、私たちの背後に控えるように佇む。
───おまえ…、ガルファルリエムの子か───
───ガルファルリエムと同じように…、その神子と魂魄を交えたのか───
魂魄を交えた?────レド様と私が…?
「どういう意味だ…?」
レド様も意味が解らないようで、困惑した声で返す。
古の神は、レド様の言葉など聞いていないように────いや、実際、聞いていなのだろう。ただ、呟き続ける。
───だから…、呼ばれることなく、この深淵へと至ることができたのか…───
───疾く、帰るがいい…───
───我を静かに眠らせてくれ───
眠る?
「ですが…、眠れるのですか?そんなに────蝕まれていて」
昏い闇に魂魄を深く侵され────蝕まれ、とても静かに眠れるとは思えない。
───そうだ。疾うに肉体は滅び、死した存在となっているのに…、****の禍に魂魄を蝕まれているために、我は…、滅することも、転生することも叶わぬ…───
その声は────感情は感じられないのに…、私には、とても悲しく───寂しく響いた。
古の神は、もう消滅することも────生まれ変わることも、諦めてしまっている。
ああ、そうか────そういうことだったんだ…。
だから────私がここに
導
(
・
)
か
(
・
)
れ
(
・
)
た
(
・
)
。
「レド様、皆と一緒に下がっていてくれませんか?」
「リゼ?」
私は【
換装
(
エクスチェンジ
)
】で、腰に提げた小太刀を【ツイノミツルギ】に替える。【神剣】を見て、私が何をしようとしているのか察したようで、レド様は黙って頷いた。
「レド様、申し訳ありません
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