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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第十四章―再生と創造―#2
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「大丈夫です。レド様と契約してから、魔力の回復速度が、かなり上がっているみたいなんですよね」

「…そうなのか?」
「ええ。レド様はそうではないのですか?」
「いや、俺はリゼほど魔力感知に長けていないからな。正直、判らない」

 そうか。それに、レド様は膨大な魔力をお持ちだから、“かなり魔力が減る”という状況になど陥ったこともなさそうだ。

「心配してくださってありがとうございます、レド様。でも、もう半分以上の魔力が戻ってきているので、休まなくても大丈夫です。それでは、行ってきますね。─────行きましょうか、レナス」
「はい」

 今日の私の護衛はレナスのようなので、声をかけると、レナスが立ち上がる。


 レナスを伴って、ダイニングスペースを抜け、“元待合室”へと向かう。

 元待合室は長方形を成しており、それぞれ長い方の面の真ん中に出入口があり、一つは玄関、もう一つは先程のダイニングへと繋がっている。

 そして、出入口部分を避けて、ベンチが壁に造り付けられている。つまり、コの字型のベンチが出入口の両側に造り付けられているのだ。

 それから、それぞれ短い方の面の真ん中の上寄りに、細長い窓が一つずつ設けられていた。

 現在、ここは幼い子供たちの勉強部屋となっている。子供たちはベンチを机代わりにして、床に座って勉強していた。

「ここをどうなさるおつもりで?」

 レナスは一度、私の護衛でついてきたとき、ここで子供たちが勉強しているところを見ている。

「このベンチをもう少し高い位置に付け変えて、小さな子供用のイスを創ろうかなと思っています。それと、この二つの窓を、もう少し大きくして───それからこの東側の窓を窓型ライトにしたいですね。子供たちが明るい中で勉強できるように」

 東側は、皇都を囲う壁が聳えているので、あまり光が入らない。

「それは、とてもいいと思います」

 レナスが賛同してくれたので、嬉しくなって笑みで返す。


 ふと視線を感じたので振り向くと───ダイニング側の出入口から、何故か、レド様とジグ、そしてアーシャが覗いていた。

「ええと…、どうされたのですか?レド様」
「あ、いや、その───何をするのかな、と。…見ていては駄目か?」
「いいですけど、面白いかどうか…」
「リゼを見ているだけでも楽しい」

 …それは、どういう意味なのでしょうか、レド様。どうして、ジグとアーシャも頷いているの?

「ええと、退屈にならないのでしたら…、どうぞ見ていてください」

 レド様に見られながら────というのは、少々恥ずかしい気がするが、時間もないし進めることにしよう…。


◇◇◇


「よし、できた」

 私は、造り替
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