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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第十四章―再生と創造―#2
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がとうございます────レド様。それでは…、お手伝い、よろしくお願いします」
「ああ」

 レド様が、嬉しそうに───眼を細めて、口元を緩める。

「リゼラ様、自分もお手伝いいたします」
「オレもです。させてください」

 続けて、ジグとレナスもそう言ってくれる。私は笑顔のまま、二人に返した。

「ありがとうございます、ジグ、レナス。よろしくお願いします」


◇◇◇


 孤児院は庭も広く、周りを黒い鉄柵で囲んでいる。正直、鉄柵はかなり腐食していて、欠けてしまっている箇所も多いが。

 庭ごと拠点にしたいので、建物の中に入らずに、登録する。

「【案内(ガイダンス)】」

 呼びかけると、足元にいつもの魔術式が展開した。

「この鉄柵内の敷地を、【拠点(セーフティベース)】に登録」


了解───【拠点(セーフティベース)】に登録します───完了


 敷地一杯に光が広がり、それが建物を包み込んで────霧散する。

 任意に切り替えてあるので、レド様のお邸のときのように【最適化(オプティマイズ)】が始まることなく、そこで魔術式は消えた。

 ついてすぐ、【認識妨害(ジャミング)】を敷地全体に施してあるため、周囲の民家に人がいたとしても、認識される心配はない。

「それでは、中に入りましょう」


 子供たちの私物の方は、アーシャを中心にした皆に任せ、私はまずは院長先生の執務室へと向かう。

 レド様に引き合わせた際、院長先生には、私たちの手に入れた能力のことを打ち明けてある。

 院長先生曰く、執務室のキャビネットの中に入っているものが無事なら、後は任せるとのことだ。

 執務室には入って向かい側の壁一面に、天井まで届くキャビネットが並んでおり───ガラス戸なので、中には丸められた書類や製本された書類などが詰め込まれているのが見えた。

「それでは、レナス───この収納袋に、そちらの執務机の上のペンやインクを入れておいてもらえますか?」

 書類以外何も言われていないけど、この辺は院長先生の私物だし、念のため退避しておく。

「かしこまりました」

 護衛がてら付いてきたレナスに頼むと、私はキャビネットの方へと近寄る。

 この孤児院は私の所有なので、当然、ここの書類も“私のもの”ということになる。私は【遠隔(リモート・)管理(コントロール)】を発動させて、書類をすべてアイテムボックスへと送った。


 さて、お次は────厨房である。

 ここは、お邸の厨房の件を教訓に、【最新化(アップデート)】しないよう、【防衛(プロテクション)】を施しておくことを決めている。

 孤児院の厨房は古く、オーブンばかりか、コンロ
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