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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第十四章―再生と創造―#1
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渡したものと同じ素材の───漆黒に近いダークグレイの詰襟の膝下丈の簡素なワンピースに、フリルで縁取られた白いエプロン。

 肩につかないくらいで揃えられた波打つピンクゴールドの髪を押さえるように────頭に巻かれているのは、エプロンのフリルと似たような白いヘッドドレス。

 それに、編み上げの漆黒のショートブーツ。ちなみに────このブーツも支給品である。

 前世でいうところの────この“シックなメイド服”姿は、髪色以外は“白人”のような容貌のアーシャには似合っていた。

 ありていに言うと、物凄く可愛い“メイドさん”だ。“お兄ちゃん”がいたら、大興奮するに違いない。

「おはよう、シェリア。────おはよう、アーシャ」

 私が声をかけると、アーシャが嬉しそうに破顔して、駆け寄ってきた。

「もう、出かけられる?」
「うん────じゃなかった、はい…!」


 シェリアたちに挨拶してから────アーシャを連れて【転移(テレポーテーション)】で街中へと跳ぶ。

 レド様と二人だけならともかく、この集団では目立つことこの上ないので、【認識妨害(ジャミング)】を発動させながら孤児院へと歩いて向かった。

 一気に跳ばずに歩くのは────レド様たちに孤児院の場所を把握してもらうためだ。

 孤児院を拠点登録すると決めてすぐ、レド様を院長先生に引き合わせたのだけれど、そのときは時間もなく、孤児院の一室に【転移(テレポーテーション)】したので、レド様───とジグとレナス───が外から向かうのは、これが初めてなのだ。

 【転移門(ゲート)】が使えなくても───自力でも辿り着けるように、場所を認識しておいてもらった方がいいと考えてのことだ。

 孤児院は、皇都の外れに位置していて───いつもの大通りを抜け、さらに平民街に入り、低所得者たちの住まうエリアを奥まで進んで行くと───皇都をぐるりと囲う高い城壁の手前に、ひっそりと建っている。


「……随分、街から離れているんだな」

 平民街を歩きながら、レド様は何か思案しているのか眉を寄せて呟いた。

「レド様?」

「リゼは…、6歳のときに、イルノラド公爵邸から出て────空腹でふらふらになりながら彷徨っていたのだろう?幼い脚で────しかもふらふらの状態で────貴族街から…、こんなところまで歩いて来たのか?」

 レド様の思ってもみない言葉に、私は眼を見開く。

「こちらとは逆方向の───大通りを抜けたところにも、孤児院があったはずだ。あそこなら、貴族街からも近い…。────リゼは、親切な者に連れてきてもらったと言っていたな?何処で───その人物に声をかけられたんだ?」

 何処で?────何処だったっけ…?

「貴
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