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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第十三章―愚か者たちの戯言―#6
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あと一勝負してもう一回勝たないと…!)
ビバルの持ち金は6枚に減ってしまった。金貨7枚というゲドへの借金には足りない。やめられては困る。
「嫌だ、まだやる!」
少年の我が儘に、ビバルは安堵する。
「それでは────もう一勝負しましょう。賭け金はまた3枚でよろしいですね?」
その後の三連戦────すべて、少年の勝ちとなった。
「やった、また僕の勝ちだ」
(クソが!ただのまぐれ勝ちのくせして…!)
ビバルは、持ち金すべてを失ったどころか────金貨3枚の負け越しだ。少年の喜ぶ声が癇に障り、ビバルは顔が歪むのを止められない。
「坊ちゃま、もう良いのではありませんか?」
「そうだな。もう終わりにするか────」
執事と少年の言葉に、ビバルは焦る。ここでやめられたら────ゲドへの借金どころか、少年に金貨3枚の借金だ。
「そう言わずに、もう少しだけやりませんか?せっかく、盛り上がってきたところですし…」
「んー…、別に、付き合ってやってもいいけど」
少年の面倒そうな声音に、ビバルは腹が立ったが、その感情を必死に押し込めた。少年をこのまま逃すわけにはいかない。
「賭け金を金貨10枚にする────というのなら付き合ってやってもいいけど」
少年が人の悪い笑いを浮かべ、提案する。おそらく、その金額の大きさにビバルが怯むと考えているのだろう。
しかし、ビバルはその提案に、逆にほくそ笑む。
「いいですね。それでは、ここからの賭け金は────金貨10枚ということで」
◇◇◇
それから、どれくらいの時間が経ったのか─────
賭け金を10枚に上げて勝負を挑んだビバルは────その後、一つとして勝負に勝てなかった。
初めのうちは勝負が拮抗していたので、負けても次は勝てるのではないかという思いもあって、勝負に挑み続けた。
そのうち、少年が隠していたらしいその実力を曝け出すようになると、ビバルはどうあっても勝てなくなった。
途中、面倒がった少年に賭け金をどんどん上げられたが、賭け金が上がれば勝ったとき減る借金の額が増えることを考えると、ビバルは承諾するしかなかった。
そうしているうちに────借金がみるみる嵩み、負けると解っているのに────借金が増えるだけだと解っているのに、他に借金を返す術がないビバルは、勝負に挑み続けるしかなかった。
そして────気づけば、ビバルの借金は金貨5400枚以上に上っていた。
「ねえ…、もういいよね?」
少年が、冷たい────抑揚のない声で、終了と思しき言葉を告げた。
テーブルの上で頭を抱えているビバルは、びくりと身体を震わせる。
「え
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