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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第十二章―忠臣の帰還―#4
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落に遭遇したってのは解る。が…、一人でこれをやったってか?」
今回もついて来たらしいガレスさんが、前回同様、呆然とした態で呟く。
「今回はリゼは手を出してないんだろ…?」
「ええ。これくらいなら、アレド一人で十分ですから」
「はは…、マジか。────まあ、お前さんもこれくらい一人でやっちまうもんな」
ええ、まあ、ついこの間、オークの集落の壊滅も魔獣の討伐も一人でやりましたが。
「でも、ガレスさんだって、現役のときなら───これくらいできたんじゃないんですか?」
「バカ言え。仲間と協力してならともかく、一人でそんなことできるわけねぇだろ」
え───そうなの…?
オーガのときより、集落も小さかったし数も少なかったせいか、今回は日が沈む前にすべてを終えられた。
それでも、やっぱり解体は明日以降、清算も前回と同様、解体と査定が終わり次第となったけど。
それにしても───今日もレド様に解体を教えることができなかったな。
依頼とは別の魔物を狩って、解体を経験してもらおうと思っているが、なかなか上手くいかない。
まあ、でも、解体技術は冒険者として必須なわけではない。覚えておくと、費用が浮いて獲物を持ち帰るのに便利だというだけだ。
大抵の冒険者はパーティーを組んでいるので、獲物を皆で抱えて持って帰ってくる。
ただレド様の場合、何かあって───例えば、追われて森の中を徘徊するような事態になったとき、解体できれば食糧を調達できて生存率が上がるから、覚えておいて欲しいと考えている。
「では、戻るか」
「そうですね」
「何処か、寄っていくところはあるか?」
「いいえ、特には。食材も十分残っていますし」
食材などの調達もラムルがしてくれることになったので、私はジグとレナスの分だけ気にしていれば良くなった。
「それなら、帰って…、二人でお茶でも飲んでゆっくりするか」
「ふふ、いいですね。夕飯まで少し時間がありますし、まったりしましょう」
レド様と笑い合う。
「それでは、セラさん。また明後日来ますね」
「……ええ。またのお越しをお待ちしております」
何だか呪いでも含んでそうな低く唸るような声音とは裏腹に、満面の笑顔でセラさんが私たちを見送ってくれる。
セラさんの背後に立つ般若のようなナニカの幻覚を追い払いつつ、私はレド様の後に続いて、扉へと向かう。
何だか…、いつもより視線を感じる。
レド様が見ない顔だから、きっと珍しいんだろうな────そんなことを考えながら歩いていると、扉が開いて、若い冒険者の集団が入って来た。
あれ、あの子────
「リゼ姉さん…!」
一団の中から抜け出してきた、背
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