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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第十二章―忠臣の帰還―#4
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ればいけない案件です。解体もギルドでしてもらいます。ですが、今日はギルドに応援を要請する前に、周辺を探索します」
「何故だ?」
私は、例によって───変異オークの血を凝縮しながら、レド様に説明する。
「あの変異オークがはぐれなら良いのですが、あれが“オークロード”などであった場合、集落がある可能性があるからです」
膨大な魔素に侵され魔獣化することを考えると、はぐれのオークが魔獣化するより、すでに魔力を大量に持つオークロードが魔獣化する方がありえる。
もっとも、その場合はオークロードが魔獣化した際に集落を潰してしまっている可能性が高いが、絶対ではないので確認しないといけない。
もし───集落が無事に残っているなら、潰さなくてはならない。
「なるほど」
オークの集落はすぐに見つかった。集落は私が潰したものよりも小さかったが、オークロードに潰されることなく存在していた。
これもレド様に対処してもらい───レド様は、短時間で難なく集落を壊滅させた。
今日は、レド様がギルドに戻って、援助要請をしてきてもらうことにした。レナスがレド様について行き───私はジグと二人、待つことになった。
正直、ジグとレナスの両方にレド様についていってもらいたかったけど、レド様だけでなく、何故かジグとレナスまで私が一人残ることに難色を示すので、仕方なく承諾するしかなかったのだ。
「皆、私に対して、過保護すぎませんか?私はこれでもSランカー冒険者ですよ?」
オークの血を凝縮しながら、ジグに零す。
「それだけ───皆、リゼラ様を大事に想っているのですよ」
茶化すのでもなく、真剣な声音でジグにそう言われ、私はちょっと驚いてしまった。
ギニスさんの件で怒ってくれたレナスといい────もしかして、ジグもレナスも、私が思っている以上に、私を認めてくれているのかな。
「ありがとう…、ジグ」
何だかすごく嬉しくなって、私は溢れる感情のまま笑みで返した。
◇◇◇
私がオークの集落を壊滅したときは、依頼でもなく、ギルドの査定も必要なかったので、自分で解体してしまったが────
今日はレド様の評価のためにギルドの査定が必要なので、解体はしないで、そのままの状態で援助を待っていた。
「リゼ、待たせた」
荷馬車から降りたレド様が、真っ直ぐに私の許まで歩み寄って言う。
「いいえ。お疲れ様です、アレド。無事、助っ人を連れてこられたみたいですね」
後で、何事もなかったか、レナスに確認しておこう。
「これまた───すごいな…。今は魔物の繁殖期寸前だから集落も増えてるし、魔素も増える時期で魔獣の出現率が上がっているから、また魔獣や集
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