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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第十二章―忠臣の帰還―#3
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かいい方法を考えるから」
「でも…、せっかく、久しぶりに坊ちゃまにカデア特製のミートパイを食べていただけると思ったのに…」
「それなら、大丈夫だ。ちょっと待ってろ」
レド様はそう言って、黒焦げのパイが載った皿を持ち上げる。レド様の足元に魔術式が瞬く間に展開し、光が迸る。レド様の魔力がパイに流れ込んでいく。
光と魔術式が消えた後には、レド様の持つ皿にのっかっていたのは───ほんのり湯気を立てる、程よく焼き色のついた美味しそうなパイだった。
「これは…」
「まあ…!」
ラムルとカデアは、驚きに目を見張る。
「ふふ、美味しそう。すぐに再現できるなんて、レド様、このパイ、本当にお好きなんですね」
「…まあな」
目元を赤く染めて、レド様はぶっきらぼうに返事をする。照れている様子に、微笑ましくなる。
「ほら、カデア、残りの料理も完成させてしまいましょう。────レド様、もう少しで作り終えますから、ダイニングルームでお待ちください」
「解った。…待ってる」
レド様は私の頬を右手で優しく撫で、名残惜しそうに手を離すと、厨房を出て行った。
「坊ちゃま…、本当にリゼラ様がお好きなんですねぇ」
「ほんの少しでも離れていたくないようですなぁ」
カデアは先程までの悲愴感は吹っ飛んでしまったようで、楽し気だ。
ラムルも、微笑ましいというより、もはやニマニマとしか表現しようのない笑いを浮かべている。
何だろう、この───身内に色恋沙汰がバレてしまったかのような、いたたまれない感…。
ああ、後をカデアに任せて、レド様と一緒に退散してしまえば良かった…。
◇◇◇
「カデア特製のミートパイ、美味しかったですね」
「ああ」
私の言葉が嬉しかったようで、レド様が目を細めて笑う。
「ラムルとカデアが戻って来てくれて…、嬉しいですね、レド様」
「ああ…、本当に」
夕食が終わって、今はレド様と二人、いつものように夜仕様のサンルームを歩いていた。
後片付けはカデアとラムルの仕事になってしまったので、ダイニングルームから直接出てきたのだ。
実を言うと────いつもサンルームか厨房で食べていたので、ダイニングルームで食べるのは、今日が初めてだったりする。
「それにしても、オーブンはどうすべきか」
レド様が珍しく、困り果てたような表情で呟く。
正直、これまで通りに私が作っても良いのだけど────カデアの仕事を取り上げてしまうことになるし、レド様やジグとレナスも、私の負担を気にしているようだから、それはやめた方がいいだろう。
「他の厨房を使うしかないと思うのですが…」
「もしかして───何か考えがあるのか?」
「ま
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