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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第十一章―ルガレドの実力―#4
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「おはようございます、セラさん」
オーガの集落を殲滅してから、1日置いて────レド様と冒険者ギルドを訪れた。
あの数のオーガとオーガロードを解体し、査定するのに1日欲しいと、ガレスさんに言われていたからだ。
「おはようございます、リゼさん、アレドさん。解体と査定、終わっていますよ。ギルドマスターから、裏の倉庫の方へ来て欲しいと言付かってます」
「解りました。裏の倉庫へ行けばいいんですね?」
私はレド様を先導して、受付カウンター脇にある扉を抜け、あまり明るくない細い廊下を進む。
突き当りにある簡素な扉を潜ると、冒険者ギルドの裏庭へと出た。土が剥き出しの裏庭は、庭とは名ばかりで何もない。
裏庭の向こうに、前世で通っていた高校の体育館くらいの広さの石造りで無骨な平屋が建っている。
大きな閂が施されている重そうな引き戸が、少し開いていた。
中を覗くと、ガレスさんともう一人────このギルドの筆頭解体師であるバドさんが、立ったまま話し込んでいた。
「おはようございます、ガレスさん、バドさん」
「おう、来たか────リゼ、アレド」
ガレスさんもバドさんも、大分くたびれた様子だ。解体と査定が、思ったより大変だったのかもしれない。
「アレドは、バドと会うのは初めてだよな?」
「ああ」
「こいつは、バドだ。このギルドの筆頭解体師で、サブマスターも務めている。お前さんの事情は話してある」
「バドだ。よろしく」
バドさんは、現役冒険者と言われたら納得してしまいそうな、大柄で筋骨隆々とした体格の男性だ。初老とのことだが、もっと若く見える。
解体に関しては、その太い腕と大きな手からは考えられないほど、緻密で繊細な仕事をする。
「ルガレド=セス・オ・レーウェンエルダだ。アレドと呼んでくれ」
「解った」
「査定結果の前に────リゼ、お前、得物を変えたか?」
「はい。今はこの…、対の剣を使っています」
バドさんに問われ、私は腰に提げた対の小太刀に手を置いた。
「ふむ。見せてもらってもいいか?」
「ええ」
対の小太刀を渡すと、バドさんは鞘を払い───しげしげと刀身を観察している。
「魔剣か…」
いえ───霊剣なんです…。
でも、否定しないでおく。バドさんには、これからも解体でお世話になることもあるかもしれないから、ここは魔剣だと思わせておいた方がいい。
そうすれば────魔剣だから、刃毀れせず、何十頭もの魔物を最後まで斬り通せたと考えてくれるはずだ。
関連して、私の連れであるレド様も、おそらく魔剣を用いていると考えてくれるだろう。
まあ───“霊剣”は名称すら伝わっていないので、カテゴリー自体ない
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