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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第十一章―ルガレドの実力―#2
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んが目を輝かせて、私とレド様に振り向いた。

「っしてない、してないですっ。婚約───まだ婚約しただけですっ」

 うぅ、ガレスさんのバカ…。

 オーガの集落を手分けして壊して回り、荷馬車を何往復かさせて、オーガの死体をようやくギルドに運び切ったときには、もう日が沈んでいた。

 レド様が最初に倒した5頭分だけ査定してもらい、集落分は数が多すぎるため、後日、解体終了後に清算となった。

「この5頭だけでもすげぇよ。さすがは、リゼの旦那だ」

 だから、そういうの、やめてくださいってば…。皆、本気にしちゃうじゃないですか。レド様は、物凄く嬉しそうですが…。いや、別に私だって嫌なわけではないけど…。


◇◇◇


 レド様がオーガの肉を提供してくれたので、今日の晩御飯は────オーガの肉を存分に使った“焼き肉丼”である。

 時間がないから、オーガの肉を適当な大きさに切って、細切りにしたピーマンと炒めて、醤油と味醂、お酒で味付けして、ご飯に載せるだけのお手軽料理だ。

 ご飯とお味噌汁は、こういうときのために、毎回多めに作って、余り分をその都度アイテムボックスに保存しているので、それを使うことにする。作りたてのまま保存できるので、本当にアイテムボックス様々だ。

 醤油の香ばしい匂いが、食欲をそそる。

「これは────美味しそうだな…」

 隣ではレド様が、後方ではジグとレナスが、おやつを期待する幼子のように待っている。それが微笑ましくて、私は思わず笑みを溢しそうになった。

「後は盛り付けるだけですから」

 炊きたてご飯に、どんどんお肉とピーマンを重ねて載せていく。

 最後にフライパンに残った醤油ベースのタレをかけると、お肉とピーマンの表面から流れ落ちたタレが、艶やかな白いご飯に染み込んでいった。

「美味そう…」

 レナスが呟いて、ごくり、と唾を呑み込む。

 お味噌汁はワカメとキノコ────どっちにしようかな。

「リゼラ様、お願いがあるのですが」
「何ですか、ジグ」
「リゼラ様が使っている“お箸”、自分にも創ってもらえませんか」
「お箸を?」
「はい。スプーンとフォークを持ち替えながら食べるよりも、“お箸”の方が食べやすそうなので」
「あ、それなら、オレにもお願いします」
「勿論、いいですよ」

 そっか。親子丼なんかはスプーンだけで食べられそうだけど、この焼き肉丼の場合は食べにくいかもしれない。

「使い方も教えていただけるとありがたいです」
「解りました」

 レド様は、どうだろう。訊ねようとしたとき────

「睨まないでくださいよ、ルガレド様。これぐらいいいでしょう」

 ジグが、しれっと言う。

「そうですよ。ル
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