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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第十一章―ルガレドの実力―#2
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は解ったが────武具は何故だ?」
「これだけの数なので、解体はギルドの解体師に任せることになります。ギルドに凄腕のベテラン解体師がいるんです。その人にかかれば、死体の切り口からどんな武具を使用したか判ってしまうんです。二つくらいならともかく、何種類もの武具を使用すると不自然になってしまいますので」
「それはすごいな…」

 その人は、私に解体を教えてくれた人で、私は秘かに“検視官”と呼んでいた。



 私は弓を取り寄せ、構える。矢が現れ、狙いを見張り台の1頭に定める。

 顔の向きはそのままに、レド様の方に視線だけ遣ると、レド様は両手剣を手に持ち頷いた。

 矢羽根と弦を放つと、矢は狙い通りに飛んでいく。狙ったオーガの眉間に吸い込まれるように刺さった。

 1頭目が(かし)ぎ始めたときには、2頭目にも矢を放っていた。

 私は、弓を【遠隔(リモート・)管理(コントロール)】でアイテムボックスに送りながら、集落に向かって走り出す。レド様も同時に走り出し、並走している。

 集落に近づくと、私は片膝をつき、地面に両手を突いた。地中に混じる魔素を操作し、土をこちらに引っ張るように動かす。

 細い丸太を束ねて造られた集落を囲う塀は───土に釣られるようにあっけなく内側に倒れていく。

 レド様と私は、塀がある程度傾いたところで駆け上がり、私たちの体重によって余計に傾いた塀から飛び降りて、集落の内側への侵入をあっさりと果たした。

 オーガは、何が起こったのか理解が追い付いていないようで、散らばって立ち尽くしている状態だ。

 私とレド様は、オーガたちが我に返る前に出来るだけ数を減らすべく、近くにいる個体に斬りかかった。

 最初の数体は、一刀の下、屠ることができたが、さすがにオークのときみたいにはいかず、すぐに、反撃してくる個体が出てきた。

 1頭を倒すのに時間がかかれば、その分だけ、こちらへと群がってくるオーガの数も増える。ほどなくして、レド様と私は複数のオーガに囲まれ、対多数の戦いを余儀なくされていった。

 レド様が、1頭のオーガを相手取る。相手のオーガが持つのは大剣だ。かなり刃毀れしており、斬るというよりは打撃用として使っているようだ。

 他のオーガによってレド様に向かって突き出された槍を、右手の小太刀で斬り落としながら、左手の小太刀で、別のオーガの剣を持っている右手を腕から斬り落とす。

 次いで、腕を斬り落としたオーガに回し蹴りを放って、他のオーガたちの方へ蹴り飛ばす。腕のないオーガは周囲を巻き込みつつ、吹き飛んでいった。

 レド様は、大剣を振り回すオーガを難なく倒したみたいだ。

 私が穂先を斬り落とした槍を持つオーガをレド様が斬り倒すのを横目に、私は立
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