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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第九章―才能と価値―#3
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ともあり、一刀の下、魔獣の首を斬り落とした。
魔獣は断末魔を上げる暇もなく首を失い、残された身体はゆっくりと傾いていく。
私は魔法で風を創り出し、落下の勢いを相殺して、着地する。続いて魔獣の首が、直後に身体が接地し、その重さに地響きが轟いた。
魔獣が絶命したのを確認して、大太刀の鞘を取り寄せ、鞘に納めてから、またアイテムボックスへ送る。
大太刀と入れ替わりにアイテムボックスにしまった太刀を取り寄せ、腰に提げたままの鞘に納め、こちらもアイテムボックスに送る。
対の小太刀を取り寄せ腰に提げていると、レナスがいつの間にか傍にいた。
「さすがです───リゼラ様。魔獣でさえも、こんな簡単に討伐できてしまうとは…」
「魔法に特化している魔獣でしたからね。突進してくるような魔獣だったら、もう少し手間取ったと思います。それに今回は能力と魔術を使ってみましたから、普通に戦うより手間も時間も短縮出来ましたしね」
いい素材が手に入って内心機嫌よくレナスに応えながら、私は【解体】を発動させる。
「………あれは魔法攻撃しかしないのではなく、リゼラ様の速さに魔獣が反応できていなかっただけだと思いますが…。しかも、能力と魔術の検証までする余裕があるとか────」
後ろではレナスが、何やらぼやいているようだったけど。
その後、グレイウルフという魔物の群れと鳥型の魔獣に出くわし、すべて難なく倒した私は、素材は十分に手に入ったので、そこで引き返すことにした。
その前に、レナスと【解体】や【採取】について簡単に考察してみる。
「やはり、これは魔術ではなく“技能”みたいですね」
「では、【魔力操作】や【魔力変換】のように、リゼラ様の解体や採取の技術が高じて、魔術のごとく行使できるようになったということなのでしょうか」
「魔術や能力でない以上、おそらくそういうことなのだと思いますが…。
まあ───これ以上は、考えたところで仕方なさそうですね。そろそろ戻りましょうか」
「はい」
「あ、ロウェルダ公爵邸に戻る前に、孤児院に寄って行ってもいいですか?手に入った魔物の肉と果物を少しおすそ分けしたいので」
「勿論です」
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