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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第八章―護るべきもの―#3
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。【魔力】で思い通りに物を造り替えること、また【魔力】のみで物を【創造】することすら可能。


 何これ…。

「だから、【霊剣】を創造できたのか。すごいな…」
「でも…、私、ああいう風に造ろうとか考えていなかったんですよ?あのデザインは何処から────」

 言いながら、だけど何処かで見たようなデザインなんだよね───と思う。しかも、あの【夜天七星】って名称も何か聞いたことがあるような気がする。

 何だか“厨二病”っぽいな────と考えたとき閃いた。

「ああっ!あれ、“お兄ちゃん”が見てた“アニメ”に出てきたやつだ…!」

 そうだよ。何処かで見たことあると思った。刀じゃなくて剣だったし、ラインナップもちょっと違ったような気がするけど。

「リゼ?」
「あ、すみません、レド様。ちょっと思い当たることがあったものですから…」

 え、実際に存在していないものでも、イメージだけで────創造できちゃうってこと?後で試してみよう…。

「レド様、私に【防衛(プロテクション)】をかけさせてもらえませんか?」
「いいのか?」
「勿論です」

 レド様は、大剣、両手剣、片手剣、短剣、それから、穂先と斧刃がついた槍のような武器───ハルバードを用いるらしい。

「…?」

 2本ある大剣の一つから、何か妙な気配を感じて、私は手に取った。見た目は、魔獣の鞣革を滑り止めに巻いた柄と、同じ魔獣の鞣革で造られた鞘のよくある大剣だ。

「レド様、これは…?」
「ああ、それは────それが、爺様が最期まで愛用していた…、形見の剣だ」
「…【解析(アナライズ)】してみてもいいですか?」
「ああ、構わない」

 レド様に許可をもらえたので、魔術を発動させる。


【ガルファルリエムの剣】
 人の姿をとった神竜ガルファルリエムが愛用していた剣。ガルファルリエムが自らのために創造した【神剣】。本来なら、斬れないものはなく、【神霊】、【魂魄】、【魔素】すら斬り裂ける。現在は、長きに渡りガルファルリエムの魔力に触れていないため、聖銀(ミスリル)の威力を失っている。この剣の正式な使い手となるには、名義の書き換えが必要。


「これは────」
「…リゼ?」

 私の反応に何か察したのか、レド様も【解析(アナライズ)】を発動させた。

「まさか…、こんなものが────人知れず受け継がれていたとは……」
「はい…、驚きました」

 ファルリエム辺境伯は、知らずに用いていた?
 ファルリエム辺境伯家には────本当に何も、伝わっていなかったのだろうか?

「リゼ」

 レド様に呼ばれ、私は思考を中断して顔を上げる。

「この『名義を書き換える』というのは、どうすればいいのか解
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