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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第八章―護るべきもの―#3
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れ?私の眼がおかしいのかな。何これ?“霊剣”って何?初めて聞くんですが…。

 それと、いつから私、“超級魔導師”とやらになったんでしょうか?

「あの、レド様?これ、【解析(アナライズ)】してみてくれませんか?」
「……とんでもないものなんだな?」
「そうみたいです…」
「……………ああ、確かにとんでもないな。────だが、“聖剣2本”よりはマシなんじゃないか?」

 レド様が遠い目をして言う。

「…ええ、まあ。でも、人前で使うのは自重した方がいいですよね」

 となると────普段使い出来るのは、元・予備の双剣である対の小太刀だけか…。

 私は溜息を()いて、先程アイテムボックスへとしまった対の小太刀を、また取り寄せる。

「……あれ?」

 さっきは気づかなかったが、両方とも柄と鍔の拵が変わっている。

 元の剣がシンプルなものだったので、この小太刀も何の装飾もないただ黒一色の素っ気ない拵だったのに───鍔は地透(じすかし)と呼ばれる細かい透かし模様が入ったものに変わっているし、柄の天辺(てっぺん)にも先程まではなかった装飾の施された兜金(かぶとがね)が嵌め込まれている。
 鍔も兜金も意匠は、前世の世界の“東洋風の龍”だ。

「何で…?」

 これ────見覚えがある。前世、剣舞のとき使用していた小太刀だ。本家の誰かが、本殿に祀っている神具である“御神刀”に似せて造られた模造刀だと言っていた気がする。

「リゼ?」
「…刀が何故か変わってしまっていて────」
「気づいていなかったのか?リゼが舞い終える直前だったか────【最適化(オプティマイズ)】が発動して変わったのを」
「……全然、気づきませんでした」

 ちょっと嫌な予感がしないでもないけど────【解析(アナライズ)】をかけてみる。


【ツイノミツルギ:リゼラ専用】
 異界の神より【神子】であるリゼラに与えられた、祝福と加護が施された【神剣】。物質を斬ることは出来ないが、【神霊】や【魂魄】を鎮め、また【魔素】を【浄化】することが可能。刀身は天鋼(アマツハガネ)製。装飾は太陽金(ヒヒイロカネ)が施されている。


 聖剣、霊剣の次は────神剣ですか…。

 異界の神って…、地球にも神様がいたってこと?もしかして、前世で私が捧げた剣舞、見ていてくださったんだろうか…。

 何にせよ、祝福と加護をありがとうございます、神様。


◇◇◇


 ジグとレナスの手合わせを見ながら、レド様と二人で休憩していた。

「結局、【霊剣】を使うのか?」
「…はい。それしかないようなので」

 【ツイノミツルギ】は───鞘だけ粗末なのが気になったので、【|最適化《オプティマイズ
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