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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第八章―護るべきもの―#1
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く。───視認できるものにしか使えないのであれば、意味がないか」

 レド様がそう言って、息を()いた。

「いえ。そんなことはないです。それだけでも十分、役に立ちます」
「そうです」

 レナスが応え、ジグが頷く。

 ジグは手に持っていた自分の短剣をベルトに挿すと、レド様が持っているレナスの短剣を受け取り、【換装(エクスチェンジ)】を発動した。

 ベルトに挿した短剣と、手に持っている短剣が入れ替わる。

「視認できなくても、ここにあると感じられれば、やはり魔術は発動するようですね」
「それなら────持ち歩けばいいだけのことです」

 ジグの実験が成功したのを受け、レナスがそう言って笑う。

「なるほど。ベルトやジャケットの内側に仕込んでおけば、使えますね」

 前世であった、ベルトと一体型の“ツールホルダー”みたいのがあれば、たくさん持ち歩けるかな?

「あ、そういえば────」

 支援システムの支給品の中に、装備品もあったのを思い出す。古代魔術帝国になら、私が思い描いた“ツールホルダー”みたいなものもありそうだよね。

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