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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第七章―拠りどころ―#3
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に特徴となる箇所をぼかしている感じだ。

「では、このピアスを通して、ルガレド様やリゼラ様とお話したり、お二人の居場所を確認したり出来るのですね?」
「はい。声に出さずに話すことが出来るので、誰かいるときでも密談出来ますし、緊急時も人目を気にせず連絡出来ます。後で試してみましょう。事前にどういうものか体験しておいた方がいいですから」
「「よろしくお願いします」」

 まだ簡単に確認しただけだけど、ジグとレナスとの契約は、やはりレド様と私の契約とは少し違うようだ。

「ジグとレナスの魔術使用に関しても、早急に検証した方が良さそうだな」
「そうですね。【現況確認(ステータス)】で確認した限りでは、ジグとレナスの【魔力炉(マナ・リアクター)】と【魔術駆動核(マギ・エンジン)】がレド様と私のものと連結しているみたいなので、私たちのものから魔力と魔術式を引き出して、魔術を行使するのではないかと思います」

 ジグとレナスは、レド様や私に比べたら、魔力量はかなり少ない。二人の魔力では、魔術によっては発動出来ないはずだ。

 【契約】については、今のところはこんなものかな。

「…後は、雇用の問題でしょうか」
「というと?」
「ジグとレナスの給金などについてです」
「俺の予算から出すのではないのか?」
「レド様の予算から出すとなると、雇用契約をして公式に記録を残すことになります。彼らの立場上、それにいざという時のためにも、それは避けた方がいいのではないかと思うんです」

「では、どうするつもりなんだ?」
「私の───ファルリエム子爵の使用人として雇用するつもりです。給金も私の年金から捻出します」
「それは駄目だ。リゼに負担をかけるわけにはいかない」
「ですが、それが一番良い方法だと思います。それに、レド様、私はこの邸に住まわせてもらって、レド様に食費も出していただいています。ドレスや装身具だってセアラ側妃様のものをお譲りいただきましたし、年金も手付かずの状態です。二人の給金を払ったところで負担にはなり得ませんよ」
「だが────」

「それでは、こうしましょう。ジグとレナスはこの8年、給金をもらってはいないはずです。その分をレド様の資産から出してください」
「それは勿論、出すつもりだったが────」
「はい、決まりです。それで、ジグ、レナス、ファルリエム辺境伯家では、どのくらい給金をもらっていたんですか?」

 レド様の気持ちは嬉しいけど、これだけは譲れないので、私は有無を言わさず押し切る。

「…リゼは頑固だ」

 レド様が不服そうにぼやき、ジグとレナスはそろって苦笑を浮かべた。


 ファルリエム辺境伯家に雇われていた時代の給金を参考に、ジグとレナスの給金の額面を決めた。

「確認す
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