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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第六章―約束―#5
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ゃ───え?…あ、あの、リ、リゼちゃん?そちらは…?」
どのお店に行っても、レド様を見た途端、何故だか皆一様にセラさんのような反応を示すのだ。
「…私の、結婚を約束している人です……」
その度にそう説明するのだが、何度言っても慣れない。どうしても、頬が熱くなってしまう。多分、顔が赤くなっているはずだ。うう、恥ずかしい…。
その後は───何だかよそよそしい雰囲気になって、そそくさと店を出る───その繰り返し。
「すみません…、レド様。いつもはこんな感じじゃなくて───みんな活気があって、もっとこう…、楽しそうな感じなんですよ。何だかみんな私の婚約が意外みたいで…」
「いや、あれは意外というか…。───リゼがこうなったのは、一体何が原因なんだ?他のことには決して鈍いわけではないのに…」
「え?」
「いや、気にしなくていい。…まあ、皆の反応は仕方がない。しばらくすれば、そのうち立ち直るだろう。それに───俺を紹介するときのリゼはすごく可愛いから、それを見られるだけで楽しい」
「っ!?」
だから、そういう───そういうことを、さらりと言わないでください…。
「そ、そろそろ食材を買って、帰りましょうか」
「そうだな。何を買うんだ?」
「そうですね…、お肉はまだあるから、根菜類とパンですね」
レド様を先導しつつ、まずは行きつけの八百屋さんへと向かう。
「おう、いらっしゃい、リゼ!お、そちらの旦那は初めてだな。何だ何だ、もしかしてリゼの恋人か?」
あ、良かった。八百屋のギドさんはいつも通りだ。
「ああ。アレドという」
「へえ、リゼを選ぶとは、見る目があるじゃねえか。しかも、プロポーズ済みかよ。やるねぇ。───ああ、だから、リゼは最近、節約してたんだな?新婚生活に向けてってか」
「え?」
「最近、クズ野菜ばっか買っていくからよ、心配してたんだよな。孤児院の方へはちゃんとした野菜を届けるよう頼むのに、自分の分はクズ野菜だから、よっぽど困窮しているのかと思ってな」
ええっ、そんな風に思われてたの?───でも、そっか、
傍
(
はた
)
から見れば、そう見えるかも…。
「旦那、頼むぜ。リゼは本当にいい子なんだ。しっかり食べさせてやってくれよな。それが、男の甲斐性ってもんだぜ」
「…ああ、勿論だ。リゼに貧しい思いは、絶対にさせない」
レド様が力強く宣言する。あれ、レド様、私が困窮してないって知ってますよね?
「偉い!それでこそ、男ってもんだ。それじゃあ、今日は安くしてやるぜ。リゼにちゃんとした野菜を、たくさん買ってやってくれよな!」
私を心配してくれているのかと思いきや、これギドさんがただ単に買わせたいだけじゃ───ちょっと、レド様、そんな簡単に
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