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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第六章―約束―#5
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た冒険者も判っているし、そちらから調査できるんだ。それがなかったら、もっと時間がかかったはずだ。
それに、リゼから話が来た時点で調査を依頼していたのでな」

 さすが、ガレスさんだ。

 ガレスさんは元冒険者で、Aランクまでは昇り詰めたものの、ケガをして引退したという経歴を持つ。ケガをしていなければ、おそらくSランカーとなっていたはずだ。

 ベテラン冒険者としての経験、冒険者時代のリーダーシップを買われ、ギルドマスターとなった。この国で一番大きいギルドを任されているだけあって、やはり仕事が早い。

「話を聞いた限りではAランク相当の実力はあるとは思うが…、冒険者としての技量はまた別物だからな。そちらの方は、リゼが教え込むつもりなんだろう?」
「はい。ライセンスが発行され次第、一緒に依頼を受けて覚えていただこうと思っています」

「リゼに教えてもらえるなんて、お前さんは運がいい。リゼの技能と知識はすごいぞ。そこらの冒険者とは、一線を画しているからな。特に、“解体”に関しちゃ、専門の解体師でも敵わないくらいだ」
「そうなのか?」

 ガレスさんが、何故か面白そうにレド様に言う。案の定、レド様は驚きながらも、興味津々だ。

「ちょっと、ガレスさん。それは大げさすぎです。レド様に変なことを吹き込まないでください」
「変なことじゃないだろ。それに、本当のことだ。
ギルドでは、まだ冒険者になれない幼い子供にも簡単な仕事を提供しているんだが…、こいつはその頃から他のガキとは目の付け所が違っていてな。
持ち込まれる獲物の解体の雑用をしながら、いつの間にか解体の技術を学んでいたんだ。うちの解体師の奴らも面白がって詳しく教え込んだもんで、そのうちそこらの解体師よりも出来るようになっちまって」

「だって───自分で解体出来ればその分費用の節約になるし、魔物や魔獣の種類も覚えられるし、どこを攻撃すればいいのか判るようになるだろうし───いずれ冒険者になったときに役に立つと思ったんです」
「そこまで考えていたのか。すごいな、リゼは」

 レド様が物凄く感心したように言うので、いたたまれなくなってしまう。

「必死だっただけです。それに、私は記憶持ちですから、同じ年齢の子よりも視野が広いのは当然です」

「そんなことないぞ。オレの幼馴染にも記憶持ちがいるが、そいつはオレたちとそんなに変わりなかったからな」
「それは、育った環境の違いじゃないですか?私の場合、環境が環境でしたから」
「いや、リゼがすごいだけだと思う」

 レド様には、私が良く見え過ぎるフィルターがかかっていると思います…。


◇◇◇


 冒険者ギルドで用事を済ませた私たちは、街を巡り始めたのだけど───

「あ、リゼちゃん、いらっし
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