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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第六章―約束―#3
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「…解った。ラナ姉さんに任せる。でも、本当に無理はしないでね」
それでも心配で私が念を押すと、ラナ姉さんは嬉しそうに頷いた。
「それなら、ラナちゃん、3か月間うちに住み込んで作るとよろしいわ」
おば様が、にこにこと笑いながら、そんなことを言い出した。
「うちにいれば、ラナちゃんの寝食の心配はいらないでしょう?それに、うちのお針子たちが手伝えるもの。横槍が入る隙もないから、万事解決ですわ」
ロウェルダ公爵家には、当然ご用達のアトリエがあるが、ちょっとした手直しや繕いは、公爵家で雇い入れている常駐のお針子たちがする。
「でも、おば様、そこまで頼るわけには───」
「リゼちゃん。言ったでしょう、助力は惜しまないと。これは、主人からの───ロウェルダ公爵からの申しつけなの。だから、遠慮しないでちょうだいな」
「…解りました。本当にありがとうございます、おば様。ラナ姉さんのこと、よろしくお願いします」
私は頭を下げた。本当に、ロウェルダ公爵家の皆には感謝しかない。
「公爵夫人、感謝する。勿論、滞在費やお針子の賃金などの費用はこちらで持つ。どうか、よろしく頼む」
レド様は立場上、頭を下げることは出来なかったけれど、そう言って目礼した。
◇◇◇
「今日も一緒に街へ行くことは出来ませんでしたね…」
あの後、急遽、ロウェルダ公爵家と私が懇意にしている信用できる商人を邸に呼んで、古着の手配やら、材料の仕入れやら、相談と注文で時間をとられてしまい、またしても街へ行くのは断念したのだ。
特に、レド様の礼服に関して時間がかかり、結局、私が一人で街へ行き用事を済ませた。
レド様を色々と案内したかったのにな。仕方がないことだけど、楽しみにしていたので、少しがっかりだ。
「せっかくリゼが案内してくれると言っていたのに、すまなかった。だが、明日は行けると思うから。ぜひ案内してくれ」
「そんな、レド様が謝ることではありませんよ。礼服は必要ですし、レド様だけでなく私の分も手配したんですから。確かに今日行けなかったのは残念でしたけど、明日楽しみにしています」
「ああ。俺も楽しみにしている」
明日一緒に街を歩くことを想像して、レド様と笑い合う。
「この後はどうしましょうか」
夕飯とその後片付けを終えて、私はレド様に訊ねる。
「…それなら、サンルームでゆっくりしないか?」
「いいですね」
レド様に誘われ、厨房からサンルームへと出る。
サンルームを夜仕様にして、淡い光の群れや発光する蝶が木々や花々を柔らかく照らしている中を、レド様と二人、ソファの方へゆっくりと歩いて行く。
「リゼ」
ソファに並んで座って、夜の幻想的な庭を眺め
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