暁 〜小説投稿サイト〜
コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第五章―夜会とお披露目―#4
[6/6]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
ゼラは軽く会釈をして、退場していった。

(ダンスで恥をかかせるつもりが失敗して、今は殿下とリゼのことが邪魔になったので、退場させたというわけね…)

 あの皇妃は、相変わらず稚拙な行動をする。


「さて、もう夜会には用はないな」

 父であるシュロムが呟く。

 皇族が入場する前に、重要な挨拶回りなどは済ませてあった。

「それでは、帰りましょうか」

 おっとりとした口調で母であるミレアに言われ、シェリアは頷く。

 シェリアとしても、一番の目的は果たして、もうこの夜会に用はない。

 三人で大ホールを抜け出し、エントランスに続く廊下を歩いていると、カエラとロヴァルがどこからともなく現れて合流する。


 エントランスには、すでにロウェルダ公爵家の馬車が待機していた。馴染みの御者が馬車の扉を大きく開き、中を一瞥して不審者などがいないことを確認すると─────シュロムは、ミレアとシェリアに視線を向けた。

「ミレアとシェリアは先に邸に帰っていなさい」
「お父様?」
「私は、ちょっとやることが出来てしまったのでね。───カエラ、二人を頼んだよ」

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ