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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第五章―夜会とお披露目―#3
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ばらく和食は見送るつもりだ。
それから、魔力操作が向上するまでは、調理で魔法は使わないことにした。それに、魔法の訓練場所は確保できたから、調理で使う必要もそれほどないしね。
しかし、レド様は出来ないことがないのかな。初めて料理をしたとは思えないくらい、手際も良いし、美味しかったですよ。すぐに私より腕を上げそう…。
そして、翌日────夜会当日。
日課となっている朝の鍛練は、通常通り、下級兵士用の調練場で行った。あまり行動を変えない方がいいだろうということで、これからも続けるつもりだ。
朝食後は、地下調練場で前日に引き続き、魔術の検証。
昼食は、またレド様にレクチャーしつつ二人で作って、厨房でそのまま済ませて────
「それでは、参りましょうか、レド様」
夜会は、夕方から始まる。今はまだ昼下がりくらいで、少し早過ぎるけど、ちょっと試したいことがある。
“シンデレラ”のごとく【
換装
(
エクスチェンジ
)
】でドレスに着替えて、私はレド様に向き直った。
あれ?────何故か、レド様の反応がない。
「レド様?」
どうしたんだろうと思って近寄ると、レド様は顔を隠すように口元を手で覆った。右眼の目元と耳が、ほんのり赤く染まっている。
「レド様?まさか、具合でも悪いんですか?」
「…っいや、その───リゼが、あまりにも────綺麗で……」
「っ!?」
私は夜会に挑む前に、レド様に撃沈させられたのだった─────
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