暁 〜小説投稿サイト〜
コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第五章―夜会とお披露目―#3
[5/5]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
ばらく和食は見送るつもりだ。

 それから、魔力操作が向上するまでは、調理で魔法は使わないことにした。それに、魔法の訓練場所は確保できたから、調理で使う必要もそれほどないしね。

 しかし、レド様は出来ないことがないのかな。初めて料理をしたとは思えないくらい、手際も良いし、美味しかったですよ。すぐに私より腕を上げそう…。


 そして、翌日────夜会当日。

 日課となっている朝の鍛練は、通常通り、下級兵士用の調練場で行った。あまり行動を変えない方がいいだろうということで、これからも続けるつもりだ。

 朝食後は、地下調練場で前日に引き続き、魔術の検証。
 昼食は、またレド様にレクチャーしつつ二人で作って、厨房でそのまま済ませて────

「それでは、参りましょうか、レド様」

 夜会は、夕方から始まる。今はまだ昼下がりくらいで、少し早過ぎるけど、ちょっと試したいことがある。

 “シンデレラ”のごとく【換装(エクスチェンジ)】でドレスに着替えて、私はレド様に向き直った。

 あれ?────何故か、レド様の反応がない。

「レド様?」

 どうしたんだろうと思って近寄ると、レド様は顔を隠すように口元を手で覆った。右眼の目元と耳が、ほんのり赤く染まっている。

「レド様?まさか、具合でも悪いんですか?」
「…っいや、その───リゼが、あまりにも────綺麗で……」
「っ!?」

 私は夜会に挑む前に、レド様に撃沈させられたのだった─────

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ