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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第五章―夜会とお披露目―#2
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できるかもしれないな…。リゼ、魔力を扱う方法や、魔法を俺に教えてくれないか?」
「解りました。魔力で身体能力を底上げする方法を教える約束もありますし、おそらく、それをしていれば、【魔力操作】は取得できるのではないかと思います。───ただ、問題は何処で練習するかですね」
「魔力を体中に廻らすのは、何処でも出来そうだな。問題は、魔法か」
「はい」

「それなら、ちょうどいい。リゼ、俺に料理も教えてくれないか?───調理するときに、魔法で水や火を出すようにすれば、いい練習になるだろう?」

 レド様が意外なことを言い出し、私は驚いてレド様を見返す。確かに、理には(かな)っているけど─────

「昨日から考えてはいたんだ。こうやって二人でやっていくのなら、俺も料理が出来た方がいい」
「でも、レド様にそんなことをさせるわけには────」
「それはリゼだって同じだろう?それに、何かあった時、俺も料理出来た方がいいと思わないか?」
「……」

 確かにそうかもしれない…。

「…そうですね。私はレド様のお傍を離れるつもりはありませんが…、不測の事態が起こらないとも限りません。レド様も料理を覚えておいた方がいいかもしれません」
「決まりだな。今日から教えてもらっても構わないか?」
「はい。それでは、魔力の廻らせ方からやりましょうか」

 私がそう言うと、レド様が嬉しそうに頷いた。
 

◇◇◇


 厨房からエントランスホールに移動した私たちは、早速、魔力操作の訓練を始める。

「レド様は、魔法は使ったことはないのですか?」
「ああ、ない。遠征の時は、魔術陣が仕込まれた装身具を貸与されるから、魔法は必要なかったからな」
「なるほど。───魔術陣を使った魔術というのは、私は行使したことはないのですが、発動するときは、どういう感じなのですか?」
「古代魔術帝国の魔術と、あまり変わりはないな。魔術陣が勝手に魔力を吸い取って発動する」
「そうですか。では、その発動時、魔力が魔術陣に向かって流れていきますよね。その魔力が動く感覚は判りますか?」
「いや、判らないな…。もしかして、リゼは、その流れも感じ取れるのか?」
「はい。───それでは、魔力が動く感覚を掴むことから始めないといけませんね。どうしたらいいかな…」

 レド様は魔力量も膨大だし、少し魔力が動くくらいでは感じ取れないのかもしれない。かといって、邸内で大規模な魔術を発動させるわけにはいかないし…。どうにかして、レド様の体内で魔力を動かせれば────

 あ───そうか。私が動かせばいいんだ。

「レド様、ちょっと失礼します」

 私は、レド様の右手を取る。

「リゼ…!?」

 レド様が珍しく狼狽していたが、自分の考えに夢中に
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