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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第四章―ロウェルダ公爵邸にて―#3
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るのが楽になって嬉しい。

 それから、髪を結い上げて髪飾りをつけてもらい、きちんと化粧を施してもらう。

 最後に貴族章だ。貴族章を提げるのは、真珠を透明にしたような円い小粒の“月水晶(マーニ・クォーツ)”を連ね、幾重にも巻いたネックレスだ。

 貴族章をネックレスに提げると、すかさず【武装化(アーマメント)】が発動したので、解除しようとすると、何故かシェリアとラナ姉さんから止められてしまった。

「昨日は驚いちゃって、ちゃんと見れなかったから。ね、少しだけ観察させて」

 ラナ姉さんにそうお願いされて、仕方なく、シェリアとラナ姉さんの好きにさせる。

「すごいわね、これ。このパイピングと模様、刺繍かと思ったら違うわ。どうやって付けているのかしら」
「ブーツの下にはレースで縁取りされた靴下を履いているのね。…あれ。これ、タイトスカートかと思ったら、違うみたい」

 ラナ姉さんの言う通り、私もバックスカートの隙間から見えているのは、タイトスカートだと思ってたら、何と言うか、前掛け?みたいになっている。

 それとは別に柔らかいふわふわの生地でできたカボチャパンツみたいのを穿いていて、その上に同じ生地のすごく短いペティコートみたいなのを何重にも履いているような感じだ。

 まあ───動きに支障はないからいいけど。

「この布、控えめに光沢があって、肌触りも滑らかで…、うっとりするほど綺麗よね」
「はあ、一度でいいから、こんな生地扱ってみたいです…」

 二人はうっとりと、私の装備を眺めている。いつまで待てばいいのかな…。

 視線をずらすと、おば様は、一角に設置されたソファに座って、いつの間にか用意されていたお茶を飲んでいた。

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