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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第四章―ロウェルダ公爵邸にて―#1
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。────リゼ、ちゃんと後で教えてちょうだいね?」

 鋭いシェリアは何か察したようだ。勿論、私は頷く。

「それなら、話は簡単ですわね。やっぱり、リゼちゃんと揃えた方が良いかしら?」
「お互いの色を纏うという手もありますわよ、お母様」
「そうね、それがいいわね。それならば、殿下は黒系統をメインにして、挿し色を青にしましょう」
「殿下、青系の装身具は持っていらして?」
「ああ、ある。…リゼの瞳の色に近い色合いのものはどれだったかな」

 レド様はそんなことを呟きながら、【(リモ)(ート・)(コント)(ロール)】を発動させた。

「「「「!?」」」」

 おば様、シェリア、シルム、ラナ姉さんは驚愕した表情になったが、さすがに、家令のロドムさんと、侍女長のマイラさん、シェリア付の侍女であるカエラさんは、一瞬動揺したけれど、すぐにそれを押し隠した。

「今のは魔術ですの…?」

 一番先に我に返ったシェリアが訊ねる。

「ここにいる皆には、後で詳しく話すつもりだ。今はこちらを優先してもらえるだろうか」
「…解りましたわ」


◇◇◇


「うん、この組み合わせが一番良さそうですわね。────それで、どうするんですの?」
「とりあえず、着てみる」

 衣裳部屋の一角にあるソファに座って待っていると、奥で着替えたレド様が現れる。

「やっぱり、つんつるてん、ですわね」

 ジャケットの着丈もそうだけど、スラックスの方はもっと『つんつるてん』だ。

「サイズはともかく、この組み合わせで決定でいいだろうか?」
「ええ。それは良いと思いますけれど…」
「そうか。では…、【最適化(オプティマイズ)】」

 レド様の足元に魔術式が広がり、光が迸る。

 実は、昨夜、【現況確認(ステータス)】を色々試していて、【最適化(オプティマイズ)】を自動から任意に切り替えることに成功したのだ。所かまわず発動されたら困るので、見つけたときは思わず声を上げてしまった。

 この“特殊能力”も魔術も、声に出さずとも使おうと意識するだけで発動することも判明した。得意げ…ではなかったと思うけど、声高に魔術名を唱えていた私は、それを知って心にダメージを負いましたよ。

 今回、レド様が声に出したのは、皆に能力を発動することを知らせるためだろう。

 光が収束した時、ジャケットもスラックスもレド様にぴったりのサイズになっていた。

「え、え、どういうことですの?」

 シェリアが珍しく、パニックになっている。

「サイズだけじゃない────生地も変わっている…」
「!?」

 遠慮してか、今の今まで気配を消していたラナ姉さんが、いつの間にかレド様のジャケットを持ち上げて
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