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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第三章―ファルリエムを継ぐ者―#5
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ルダ公爵の言う通りだ。遠慮しないでくれ、リゼ。俺は、この名はリゼに受け継いでもらいたい」
「レド様…。────解りました。ありがたくお受けします。ファルリエムの名を汚さないよう、頑張りますね」
「そんなに気負う必要はない。リゼなら、そのままで大丈夫だ」
◇◇◇
「我、レーウェンエルダ皇国第二皇子ルガレド=セス・オ・レーウェンエルダは、我が親衛騎士であるリゼラに、子爵位を与える。以後、アン・ファルリエムと名乗ることを許す」
「謹んで賜ります。その御心に感謝し、一層の忠義を捧げることを誓います」
「我、レーウェンエルダ皇国宰相、シュロム=アン・ロウェルダの立会いの下、叙爵は成された。親衛騎士リゼラにファルリエム子爵が継承されたことを、今ここに宣言する。────はい、これで、リゼはファルリエム子爵だよ。それでは、殿下、こちらにご署名をお願いします。リゼも殿下の後に署名してね」
おじ様は、ロヴァルさんに目配せして書類を持ってこさせると、レド様に渡す。ロヴァルさんは、すかさず、筆記具をローテーブルのレド様が届く位置に置いた。
レド様は書類に目を通してから素早くサインすると、私へと手渡した。
渡された書類には、レド様が私にファルリエムの名と子爵位を下賜する旨が記されている。
「…おじ様、もしかして、ここまで予想していました?」
「勿論だよ。殿下がリゼを気に入ったなら、必ずそうすると思ったからね。リゼが気に入られないはずがないし、絶対、こういう展開になると思っていたよ。さあ、リゼも早くサインして。この後、補佐官への任命も控えているんだから」
その後、補佐官任命も滞りなく済んだ。
「それでは、これは私の方で受理しておきますので」
おじ様は、二通の書類をロヴァルさんに預ける。
「ロヴァル、これを。それと、お金の方を用意してくれ」
「かしこまりました」
ロヴァルさんが書類を持って、綺麗に一礼してから、その場を離れる。
「では、先程の件をお話ししていただけますでしょうか?」
おじ様は柔らかい笑みを浮かべながらも、有無を言わせない迫力があった。
レド様が、古代魔術帝国の契約魔術の件を話し始める。
レド様と私が契約により繋がったこと、契約に付随している支援システムとやらを受けられるようになったこと、そのため古代魔術帝国の魔術を幾つか使用出来るようになったことを、レド様が簡潔に説明する。
「これは…、あまり他言できない事態だね」
「契約の儀は長く行われているはずですよね。確か、契約が成功したこともあったと聞いていますが、契約出来るとどういうことになるのか知られていないのですか?」
「2度だけ成功したという記録があるよ。だけど、そのどちらにも、契約
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