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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第三章―ファルリエムを継ぐ者―#2
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なら、空いた時間にでもお話ししましょうか」
「ああ。ぜひ聞かせてくれ」
「はい。…今は、とにかく、この魔術を使ってみますね───【遠隔(リモート・)管理(コントロール)】」

 複雑に編み上げられた魔術陣───いや、魔術式が、瞬時に足元に広がり、光が迸った。

 すると、頭の中に、自分の所持品が次々と浮かんでくる。

 これだ、この大型トランク!────そう思った瞬間、目の前に見慣れた大型トランクが現れ、ふわりと床に着地した。

「良かった…、取り出せた…」

 私は安堵の溜息を()いた。

「良かったな。それでは、着替えてくるといい」
「でも、そうすると、ご飯が遅くなってしまいませんか?…それでなくても、お待たせしているのに」
「大丈夫だから、気にするな」

「…ありがとうございます。急いで着替えてきますね」

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