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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第二章―ルガレドの邸―#5
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様はそう思わずにはいられないのだろう。
「…解りました。レド様がよろしいのなら、このお部屋を使わせていただきます。大事に使いますね」
私がそう言うと、レド様は表情を和らげた。
「この部屋にあるものは、すべて使ってくれていい。ドレスや装身具もだ」
「え、それはさすがに…」
「俺のパートナーとして式典や夜会に出席してもらうことになるからな。
本当は────新しいものをあつらえてやれたらいいんだが……」
レド様はそこで言葉を切り、悔し気に目を伏せる。
「だけど、ここにあるドレスも装身具も、デザインはシンプルだが、ものはいいはずだ。それに、リゼにも似合うと思う。ただ───その…、手直しは必要だと思うが」
眼の下を仄かに赤く染めて、レド様が顔を逸らす。
…ああ、またか。あれだよね────胸だよね。肖像画を見る限り、セアラ側妃の胸の大きさは普通だった気がする。やっぱり、私の胸は大きいのか…。
「と、とにかく、大事に使わせていただきますねっ」
この国では、ラノベなどでよくあるような、一度着たドレスは二度と着ないという風習はない。
まあ、金満を自慢とするような輩がそういうことをしてたりはするけれど、大抵は髪型や装身具で印象を変えて、何度も着回す。
これだけドレスがあれば、あつらえる必要はないから、正直助かる。
「これは、部屋の出入り口とこのドレッサールームとそのキャビネットの鍵だ。玄関扉と同じ仕様になっているみたいだから必要ないかもしれないが、一応渡しておく」
レド様に、アンティークゴールド調の鍵束を渡される。
「事前に使われて困るようなものはないか確認してあるから───どの本も読んでくれていいし、筆記帳やレターセットも使っていいからな」
「解りました。ありがとうございます、レド様」
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