暁 〜小説投稿サイト〜
コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第二章―ルガレドの邸―#5
[3/4]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
スツールが一つずつ、側に置かれていた。────何か、玄関ポーチと同じ魔術でも施されていそうだ。
最奥である壁目一杯に浴槽が造り付けられている。結構深さがあり、階段も造り付けられていた。成人男性二人が足を伸ばして入れるくらいの広さだ。
浴槽を囲う三方の壁と天井は、全面が窓枠ライトになっている。
「朝風呂をしたら、気持ち良さそうですね」
「ああ。でも、きっとエントランスホールやサンルームと同じ仕様になっているだろうから、普通に夜も楽しめそうだ」
「ふふ、星空の下でお風呂に入っている気分を味わえそうですね」
「…っああ」
不意にレド様がぎこちなく顔を逸らしたので、私は首を傾げた。
「レド様?」
「…、次へ行こう」
「?はい」
◇◇◇
ベッドルームへと戻って、ドレッサールームへと向かう。
ドレッサールームは水回りの方と同じ広さだが、仕切られておらず、一室として使われているようだ。そのため、広く感じてしまう。
入って左側には、扉の横から壁まで、オープンタイプのハンガーラックが並び、そこにはドレスやワンピースが所狭しと掛けられていた。おそらく、セアラ側妃のものだろう。
入って右側の壁には、装飾の施された額縁のかなり大きな鏡が壁付けされている。
その向かい側の壁には、ハンガーラック寄りに大きめのキャビネットが置かれ、その横に二人掛けほどの猫足の華やかなソファが置かれている。
キャビネットには、アクセサリーなどの装身具、靴下や靴が修められているらしい。
扉の向かい側、つまり鏡の横と、鏡の前の天井部分には、かなりの大きさの窓型ライトが施されていて、鏡の前は明るく照らされていた。きっと、鏡で全身を確認するときに見やすいようにだろう。
鏡の横の窓型ライトの隣から壁まで、カウンターが造り付けられていた。
カウンターの天板部分には切り込みと蝶番が施されていて、大きなドレッサーだと気づく。
ドレッサーの蓋は三分割されており、それぞれ、上に開くことができるようだ。お揃いのスツールもあった。ドレッサーの上にも窓型ライトが設えられている。
「俺の部屋も、この部屋とまったく同じ造りだ。ベッドや壁の色や家具なんかはちょっと違っているが」
これでお邸ツアーは終わり────ということかな。
「リゼには、この部屋を使ってもらおうと思っている」
「え?」
このセアラ側妃が使っていたお部屋を?
「で、ですが、レド様にとって大事なお部屋なのでは────」
「大事な部屋だから────リゼに使ってもらいたい。俺には…、こんなことくらいしかしてあげられない」
「レド様……」
そんな風に考えることないのに…。
でも────レド
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ