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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第二章―ルガレドの邸―#5
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部屋に沿って、通路が続いている。突き当りには、聖堂のものに似た円形のガゼボみたいなものが、壁に嵌め込まれるように設えられていた。
位置的には、エントランスホールのステンドグラス風窓型ライトの上部の側になる。
「あれは、テラスの代わりなんだ。母上はあそこでお茶をしていた」
確かに、カフェテーブルと椅子が置いてある。
「反対側…、俺の部屋の方にもあって、あちらにはベンチを設えてある。あの窓からの光が、近くで見ると本当に綺麗なんだ。良かったら、あの場所で寛ぐといい」
「ありがとうございます。…きっと夜仕様でも綺麗ですね」
「ああ、それも良さそうだな」
行こう───とレド様に促されて、セアラ側妃の部屋へと踏み入る。
「わぁ…、素敵なお部屋ですね」
扉を潜ると、目の前にはベッドがあった。ダブルサイズベッド2.5個分だろうか。貴族としては通常の大きさだが、前世の感覚からすると、物凄く大きく感じる。
ヘッドボードには繊細な彫刻が施されている。その背後の壁には、丸い天蓋が造り付けられていて───そこから下がる柔らかそうな白いカーテンがベッドの上部を包んでいた。
背後の壁は、くすんだ色合いのピンクで、女性らしいながらも落ち着いた空間になっている。その壁の両端には、天井まで届く窓型ライト。
左側の窓型ライトの前には、随所に装飾が施されている───ちょっとだけフェミニンなソファセットとカフェテーブルが置かれている。
右側の壁の真ん中には、反対側のソファセットと似たデザインのライティングデスクが造り付けられていた。
デスクの両隣と上部には同様の棚も造り付けられている。デスクの両隣にある棚にはガラス戸がついていて、中には本が詰められている。
デスク上部の棚には扉がなく、文房具が入れられているようだ。
左右の壁の、入り口寄りに片開きだけれど背の高い扉が、それぞれ一つずつ設えられている。
左側は水回り、右側はドレッシングルームの扉だそうだ。
まずは、左側の水回りを見る。
扉を入ってすぐは、トイレになっていた。1階のレストルームと同じ仕様で、手前に手洗い、タオルを置いておくカウンター、ベンチ型の便器は変わらない。
違うのは鏡で、レストルームでは全身鏡があった位置は壁もなくぽっかり開いていた。どうやら奥へと続く通路のようだ。
そこを潜ると、脱衣所があった。ハンガーラックとカウンターと籠が置いてある。こちらもトイレと同じ位置に、奥へと続く通路。
さらに奥へと進むと、そこはお風呂場だった。
手前に洗い場がある。半円形のテーブルに、豪奢な入れ物に入った洗髪料と石鹸などが置かれている。
蛇口が壁に埋め込まれており、洗い桶と
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