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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第二章―ルガレドの邸―#4
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出来た“フラフープ”のようなものを、順々に鞣革で吊っている状態なので、捲り上げることが可能なのだ。

 ここもハイテク仕様になっていそうだが、レド様の前で検証するとか出来ないし、覗くだけにしておく。


 さて───1階で残すは、厨房と洗濯室、使用人部屋があるエリアである。

 応接間の向かいにある扉を開くと、廊下に繋がっていた。

 左側の奥に厨房、右側に使用人用の部屋が二部屋、使用人用のトイレ、掃除道具などをしまっておく物置部屋、洗濯室という間取りとのこと。

 まずは使用人の部屋だ。ここは、セアラ側妃がレド様を身籠って邸を持つことになったときに仕えることになった使用人たちのために造られたのだそうだ。

 執事と侍女は夫婦だったので大きめな部屋を一つ、若いメイドのために小さめの部屋を一つ。

 夫婦のための部屋は、前世の老舗ホテルのツインルームのような仕様だ。

 入って左側の壁に背の低いキャビネット、二人分の大きなクローゼット、二人並んで座れるカウンターデスクの順で、造り付けられている。

 クローゼットの両開きの扉にはそれぞれ楕円形の鏡が縦につけられていて、カウンターデスクにはお揃いのチェアが2脚置いてある。

 右側奥から、サイドテーブル、セミダブルのベッド、またサイドテーブルがあって、またセミダブルのベッド、ミニドレッサーという順で並べられている。ミニドレッサーにはお揃いのスツールもある。

 扉の向かいの壁に、窓型ライトが設えられていて、それぞれのサイドテーブルには、魔道具らしい大きなランタンが置いてある。


 それから───次の一人部屋。こちらも、ホテルのシングルルームのような仕様だった。

 入って左側にクローゼット、ガラス戸付きのキャビネット、ドレッサー、カウンターデスクが造り付けられていて、やはりカウンターデスクにはお揃いの椅子がある。椅子はドレッサーと兼用のようだ。

 右側には縦にセミダブルサイズのベッドが置かれていて、ベッドの横にベッド幅に合わせた背の低いキャビネットが、ベッドと一体みたいに置かれている。

 キャビネットの前は空間を開けて、キャビネットの脇の壁に全身鏡、向かい側の壁───つまり扉の右側面の壁に、オットマンみたいな小さなベンチが置いてある。

 そして、もう一部屋と同様、扉の向かいの壁に窓型ライトが設えられ、ベッドのヘッドボードに大き目のランタンが置かれている。

 どちらの部屋も、使用人のことを考えて造られていた。

 イルノラド公爵家なんて、寝心地悪いシングルベッドと大きな蓋つきの箱が置いてあるだけの小さな部屋だったよ…。


 その隣にあった使用人用のトイレは、簡素な手洗いと普通のダイニングチェアみたいな便器が設置されているだ
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