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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第二章―ルガレドの邸―#3
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応えた声音が、何だか寂しげに聞こえて────言葉が口をついて出た。

「私のお気に入りの森があるんです。奥に水底まで見えるような澄んだ湖があって、そこに辿り着くまでの道が、まさにこんな感じで─────いつか機会があったら…、一緒に行きませんか?」
「…ああ。楽しみにしている」

 レド様が、ふんわりと笑う。

「それにしても、森を再現するなんてすごいですね」
「いや、前は、こんな風に光がゆらゆら揺れてなかったし、鳥の声なんてしなかった」
「それでは、これも」
「ああ。古代魔術帝国の技術だろうな」

 そんなことを話しながら歩いていると、前方に光が見えてきた。

 それは観音開きの扉で───部分的にガラスが嵌め込まれている。それとも、また窓型のライトだろうか。


◇◇◇


 扉を開けた先は眩しくて、私は思わず手を(かざ)した。

「ぅわあ…っ」

 本当、何度目だろう、こうやって感嘆の声を上げるのは。

 扉の向こう側は、サンルームだった。かなり広くとられていて、しかも吹き抜けになっている。

「ここは、邸の裏側なんだ。一面、サンルームになっている」

 それは、広いわけだ。


 壁も床も同じ石が敷き詰められ、同じ石で出来たアーチ形の門が一定の距離毎に立っていて、それによって空間が区切られているようだ。

 所々に大小様々な半円形や円形の花壇が(しつら)えられ、そこには枝や幹が細い木や、花々が植えられていて、色鮮やかな蝶が花壇を行き来している。

 花壇は段々になっていたり、きちんと成形されておらずただ石が途切れた空き地だったりと、変化に富んでいた。

 花壇に混じって、水を湛えた池があり、そこには蓮の葉のような円い葉や、小ぶりの花のような形の細かい葉が浮かんでいて、群れを成す小魚の魚影が葉の下を滑らかに泳いでいる。

 池の底に水を出す魔道具でもあるのか、池の水は溢れ出て、隅に造られた水路を微かな音を立てながら流れていった。

 石の隙間には苔が生え、壁や門を蔓草が(まだら)に覆っている。時折、上空で鳥の影が羽ばたくのが見えた。

 前世で、廃墟を利用して造られたという外国の庭園の映像を見たことがあるけれど───まさにそんな感じだ。

 両側の壁には一定の距離毎に、色ガラスを使っていない縦長のステンドグラス風のライトが配置されており、天井には一面、格子窓風のライトが施されていて、フェイクとはいえ燦燦(さんさん)と光が降り注いでいる。

 ベンチやソファ、カフェテーブル、テーブルセットなどが随所に置かれ、レド様やセアラ側妃が、あちこちで寛いでいただろうことが窺える。


「俺たちが出てきた扉の左側面の壁に大きな窓があっただろう。あれは、フ
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