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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
第一章―契約の儀―#2
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「お時間です。お二人とも、聖堂の方へお
出
(
い
)
で願います」
侍従の声に、ルガレドの意識が引き戻される。
ルガレドは、ジェスレムに続いて、儀式の場となる聖堂へと歩み出た。
半円形の舞台を囲うようにして、皇王、皇妃、第三皇子、宰相、大臣たち、そして主だった貴族たちが着席している。
それから、その舞台の側に、二人の少女が佇んでいるのが目に入った。
一人は、ルガレドも見たことのある少女───イルノラド公爵家の息女ファミラだ。以前と変わらず濁った靄を纏っている。
そして────ファミラの陰に隠れていた、もう一人の少女の全身が見える位置まで来た瞬間────ルガレドは思わず足を止めて、その少女に見入ってしまった。
視線を感じたのか───少女がこちらを向く。
腰まである艶やかな黒髪に、整った細面の中でも印象的な澄んだ蒼い双眸。
コートは開けておくタイプらしく───そのおかげで、女性らしい体形が見て取れた。その細い腰にベルトを巻き、後ろに短剣を2本交差させて
括
(
くく
)
りつけている。
佇むその姿は隙がなく、剣を扱えないという噂は事実無根だと確信する。
今まで逢ったことのあるどの女性よりも美しいと思える容姿も目を離せない要因ではあったが────何よりも、少女が身に纏うその輝きだ。
少女は、きらきらと煌く光の粒のようなものを纏わせていた────
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