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コントラクト・ガーディアン─Over the World─
第一部 皇都編
序章―除籍と絶縁―#1
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実姉である公爵家長女のファミラに下された神託は───『剣姫』。
イルノラド公爵自身は『剣聖』なので、私以外はみんな武にまつわる才能があるということだ。
長女のファミラが『剣姫』だったので、次女にも期待していたんだろう。それは解る。解るけれど───あれはない。
あの後、何とか公爵邸まで連れて帰ってはもらえたものの、すぐさま部屋を使用人棟の屋根裏部屋に移され、その日の晩餐から呼ばれさえもしなくなるという徹底振り。
前世でそういうストーリーの“ラノベ”があったが、まさか自分の身に降りかかるとは夢にも思わなかった。まあ、異世界に転生するとも思っていなかったけど。
前世の記憶がなければ、本当に死んでいた。
何せ、6歳の幼女だ。世話をしてもらえないだけにとどまらず、食事すらさせてもらえなかったら、餓死する他ない。
「聞いているのですか。出来損ないのくせに煩わせないでくださいよ」
罵声で回想を遮られ、クズ男の存在を思い出す。まだいたのか、コイツ。
「旦那様がお呼びです。至急、執務室に来るように、と仰っています」
……普通、それを先に言わない?
主人に言いつけられたことより、罵声を浴びせることを先にするとか、家令失格じゃない?
「何をしているんですか。早くついてきなさい。旦那様を待たせるなど、言語道断ですよ」
扉を出て行こうとして、私が付いてこないことに気づいたクズ男が振り向いて言う。
そんなこと───知ったことじゃない。
「準備が出来たら勝手に行くから。早く部屋から出て行って」
心底うんざりして、冷たく答えると、クズ男は怒りで顔を赤くした。
私を見下しているあまり、自分の方が立場が上だと本気で思っているのだ。
「何だその口の利き方は…っ。出来損ないがこのわたしにそんな口をきいていいと思っているのか…っ!」
「出来損ない、ね」
呟いて、私は床を蹴った。クズ男の背後に回り右手を捻り上げて、空いている方の手で腰に括り付けていた短剣を抜き、クズ男の首へと這わせる。
イルノラド公爵家に仕える身として武芸を身に着けているはずのクズ男は、私の動きに反応出来ず短剣を突きつけられているという現実に、唖然としているのが背後からでも判った。
「な、何で…、出来損ないで何も出来ないはずじゃ───」
食事すら与えられない私は、当然、武術を習わせてもらっていない。
だけど、私は戦う
術
(
すべ
)
を持っている。そのおかげで、これまで生き延びて来られたのだから。
“前世の私”が生まれ生きた時代のあの“日本”という国は、不安は燻っていたものの一応は平穏を保っていた。
“銃火器”や刀剣類は一般庶民
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