第百四十四話 教会に行ってその一
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第百四十四話 教会に行って
両親と湯豆腐を一緒に食べながら体臭それ以上に餓鬼という存在について話した次の日だ、一華は達川と一緒に登校中に餓鬼になり果てたその輩の話をした、すると達川は曇った顔になって彼女に話した。今二人で一緒に電車の中で並んで立っている。
「その人俺も知ってるよ」
「有名だしね」
「学校で知らない人いないよ」
「小学校の時から聞いてるわよね」
「うん、碌でもない人ってことで」
その評判でというのだ。
「独特の教科書みたいにね」
「ああなっては駄目ってね」
「反面教師としてね」
その立場でというのだ。
「本当にね」
「有名よね」
「そうだからね」
「寛君も知ってるのね」
「そうだよ」
実際にというのだ。
「最悪な人だよね」
「そうよね」
「そのお葬式の話も知ってたよ」
達川は一華に曇った顔で話した。
「二つ共ね」
「そうだったの」
「こんなことしたら絶対に駄目だって」
その様にというのだ。
「親から言われたよ」
「喪主やるかどうかじゃなくてね」
「その人の死を悼む」
「そのことが大事で」
「お葬式の後の食事会でもね」
この時もというのだ。
「ちゃんと礼儀を弁える」
「そうしないと駄目よね」
「思いやりがなくて」
そうであってというのだ。
「作法もわかっていない」
「それじゃあね」
「最悪だよ」
まさにというのだ。
「本当にね」
「その通りね」
「そう、そしてね」
それでというのだ。
「俺もその人みたいにはね」
「なりたくないわよね」
「一から十までどころか」
達川はさらに言った。
「一から千までだよ」
「もう絶対にっていうのね」
「なりたくないよ」
それこそというのだった。
「何があってもね」
「そうよね」
一華もまさにと頷いた。
「そんな人になったらね」
「幸せになんかなれないよ」
「そうよね」
「本当に餓鬼だと思うよ」
今話している人物はというのだ。
「浅ましくてどうしようもない」
「最悪な人よね」
「一体何の為に生きて来たのか」
極めて強い否定を込めて言った。
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