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生まれ変わったら、青い肌を持つ異星人になりました
第6話「総統就任」
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 <ガミラス本星帝都バレラス>
 西暦、ガミラス帝国建国992年デスラー紀元93年

 この日、バレラスではある事が執り行われていた。
「デスラー!」「デスラー!」「デスラー!」
 宮殿付近には見渡す限り人が沢山存在している。まるで人の波。

 密集していて暑いだろうに誰もが気にせず「デスラー!」と名を言う。何故こんなにも人々が高揚しているのか?それは【彼女】が総統に就く祝いの日であるからだ。

 英雄マティウスが戦死してから、各地で再び戦争が始まり当時の指導者であるエーリク大公により
一部を除き、終わりを迎えようとした。しかし、エーリク大公は病床に伏してしまった。

 人々は希望が見えないと言った。大公は病床に伏し、英雄マティウスは死を迎えた。先の見えない不安と恐怖に陥り、再び混沌の時代がやってくると諦めにも近い想いで誰もが
 そう思った。いや、思っていた。【彼女】が表に出るまでは・・・。

 名を【アベレーテ・デスラー】。
大公の右腕として働いていた彼女は誰よりも愛国心や慈愛に満ちており、武勇にも内政においても天才であった。

 ある時では前線に赴き、兵士達の士気を上げた。
 ある時では視察に赴いた際、不正な行いをした貴族を自ら摘発した。
 ある時では困っている者を見かけたら声を掛け、相談に乗った。

 など、など、などっと。
 人々は私達のために行動してくれるその姿に希望を持った。ある人は英雄の再来だっと。彼女なら私達を導いてくれるのではないかっと。病床に伏していた大公の彼も同じように思った。

 そして、病床に付していた彼が再び表舞台に出た際、こう言った。

『彼女を次の指導者とする』

 人々はコレを聞いた後、迷うこと無く票を入れた。そうして国民人気を高めた【彼女】は【永世総統】となる事となった。

「デスラー!」「デスラー!」「デスラー!」

 そして、遂に宮殿ロイヤルバレスにて姿を現した。

 姿を現した【彼女】を見て人々は美しいと思った。青い肌に栄える金糸の長い髪、女性にしてはスラリと高めな身長で整った顔つきで菫色の
 瞳は慈愛に満ちて宝石のように輝き見詰めた者を虜にした。

『わぁー!!』

 【彼女】は一目し手を上げた。声が止む。これから話される言葉を聞き逃さないようしっかりと見る。

『親愛なる、ガミラス帝国の臣民諸君。宇宙の恒久的平和を実現するには、イスカンダル主義と浸透が
必要である!これは神の意思であり、我らガミラス民族に課せられた―――崇高な使命である!』
『可能な限り速く、可能な限り多くの惑星を傘下に治めよっ。拡大せよっっ!』

『おー!!』

 こうして【彼女】アベレーテ・デスラーは臣民達による圧倒的な支持により永世総統へと迎えら
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