暁 〜小説投稿サイト〜
ロミトラ対象、降谷さんの協力者になる。
8.転生者の逆夢。
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 彼はそう言って実際にやって見せてくれた。
 緊張が積もりに積もってすっかり固くなっていたのが少し和らぐ。
 私はじっと観察させてもらって、そして、真似をする。
 
 けれど降谷さんは思いっきり噴き出すんです。
 
「まだまだすぎる」
 
 ウゥ……精進致します……。
 
 降谷さんがあちこち指導してくれたのですが、当然姿勢をかなりよくしてなきゃいけないから、それに後押しされて少しだけ胸を張っていられるような気がした。

 そしてその数日後、まさかそれを初っ端から使うことになろうとは、露知らず。

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 その日ちょっと寝付けなかった上に小腹が空いて、夜遅くにコンビニへ出かけました。私は見知らぬ他人が作った物でも平気で食べられますからね。

 世の中物騒なのでちょっとした外出でも服と所持品は整えるようにしています。最近『木暮』の模索中なのもあり、ふらりと一人で出掛けるときは一応伊達眼鏡なんてものも掛けてみたり、いつもと違うメイクをしてみたり。
 それが多少面倒ではありますが、お菓子作りよりは手間じゃない。それに、コンビニスイーツも結構好きなんですよ。夜中の甘い物への欲求というのは抑えがたいものです。

 抹茶シフォンに生クリームたっぷりというド直球に好みなおやつを見つけてほくほくと家路に着こうとしていましたら、引き逃げというかもう明らかな殺人未遂の現場に遭遇してしまいました。

 被害者が軽うじて避けたため一度は失敗してたんです。
 でもふらっとなってたからぎょっとして救助に当たろうと走ってたら、その黒いバンが更にバッグして轢こうとして来たんですよ。

 ええ……世の中物騒すぎです。

 慌てて拳銃を取り出して、被害者の反対の歩道に居たのをこれ幸いとこちら側のタイヤを二つとも撃ち抜く。私にはこれ以外に阻止できそうな手段がない。
 こうすればまともに動く向こう側のほうがよく走るせいで車道側に逸れてくれるはず。
 思惑通りになったから警察と救急に通報しつつ走り寄って歩道側の二つも撃つと、全輪パンクでバンの走りが鈍った。

 私は拳銃を構えたままフロントに回り込んで牽制する。

「止まりなさい! 警察だ!」

 精一杯低めに声を張った。

 運転席に居たのは黒ずくめにサングラスのどう見ても怪しげな男。忌々しげにこちらを睨み、バンがまともに動かないからかドアを開けて逃走を試みる。
 拳銃突きつけられてそういうことします!? 撃たれない自信あるってこと?! 確かにそうそう撃つ気はしませんけど……!

 私は止まりなさいと言いながら全力で追い掛けた。
 しばらく走ると幸い確保できたので手錠を掛けて現場に引きずっ
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