7.降谷さんの朋友。
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ル。
魔土器や魔科学器は球体をしているから、そういう認識になったみたい。
「……話して、いいんですね」
「ああ。こいつらも巻き込む。僕の最も信頼する男たちだ」
皆さんがたじたじになったり照れたりしている。
私は目を伏せてひとつ息をついた。
お伝えする情報を整理する。
あんまり突飛なことを言うと、どれだけ柔軟な人でも信じられないだろう。
「ゼロさんとヒロさんにぶつけて試してた、防爆効果も期待できるボールを萩原さんにぶつけました」
降谷さんは眉間に皺を寄せ、諸伏さんは小さく苦笑いし、他のかたは首をかしげている。
「今はボールそのものを出せないので、どんなものか見せられなくて、ごめんなさい」
お三方には申し訳ないけど、何せ手を動かせないのです。
「気にするな、重傷者に無理はさせられない」
伊達さんが男前な微笑みを向けてくれた。頼りがいがありすぎる笑顔……。
デミクローンに関してはほんとに誰にも見えてくれないみたいなので、ウネちゃんに関しては説明を省こう。
「そのボールを私自身にも使いました。だけどそれだけじゃ足りる気がしなかったから……」
今の状態で展開できる自信がないけど、きっと見てもらったほうが早いから頑張ろう。
「!?」
ふいん、と私の周りを青いバリアが包むと、皆が皆息を飲んだ。ベッドとかは貫通してるように見えますね。でも両断してるわけじゃない。すり抜けているのに防御力を持つファンタジー。
ただ、体勢がなってないからかうまくいってない感覚がすごくする。実際なんだか色が薄い上に、映像が乱れた時に見られる横方向のブレみたいなものが生じてた。ゲームではこんな状態見たことない。いや、ゲームでは万全な姿勢以外で使用することなんてないのだけれど。
意地で効果時間いっぱいの5秒は展開し続けて、ぐったりしたのを降谷さんが支えてくれた。
「……今のは……?」
そうぎこちなく言ったのは誰だろう。
説明のために、私はひとつ呼吸を整える。
「私が唯一持つ特殊装甲です。期待値はボールの二倍以上です。でも、私にしか効かないので……」
ふう、とまたひとつ息をつく。怒られるのが怖い。
「萩原さんに丸まってもらって、私が萩原さんと爆弾の間に立ちました」
皆が皆絶句しているところに情報を付け加える。
「でもその写真からすると、壁としてきちんと機能してくれたようですね」
比較的綺麗に残っている範囲はふちが丸いから、きっと《 防御 》の影に入った部分なんだろう。球体の直径は私の身長よりも結構広いから、守れるものは多そうだ。
もしかしたら、それがなかったら萩原さんはもっと大怪我を
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