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博士の挑戦状
第百八十三話

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               第百八十三話  警察の動き
 兵庫県警はブリーフ13に対して全力で向かっていた、情報を収集しそのうえで逮捕せんとしていた。
「よし、情報が集まっている」
「何時何処に出たか」
「モンタージュも完成している」
「これは捕まえられる」
「あれだけ目立つ奴だ」
「発見は用意だ」
「発見すれば即座に逮捕だ」
 現行犯でというのだ。
「拳銃を使ってもいい」
「相手は超一流のスナイパーだ」
「鯨用の麻酔が入った銃弾で撃て」
「威嚇射撃はいい」
「即座に撃て」
「そして気絶させろ」
「殺害はならないが」
 この理由も話された。
「凶悪犯罪は見付かっていない」
「殺人等は行っていても証拠がない」
「だからそれはならない」
「しかしそれでもだ」
「証拠がない」
「だから殺害はならない」
「逮捕することだ」
「猥褻物陳列罪でだ」
 その罪状で以てというのだ。
「逮捕することだ」
「だが相手は変質者だ」
「常に白ブリーフ一枚で歩いている」
「しかも裸ネクタイだ」
「明らかに猥褻物陳列罪だ」
「それで逮捕できる」
「それで捕まえる」
 そうするというのだ。
「どうしても殺人などの凶悪犯罪は立証出来ないと思うが」
「証拠は出ないだろう」
「しかしだ」
「その外見が問題だ」
 まさにというのだ。
「それで逮捕出来る」
「それでだ」
「逮捕するぞ」
「そうするぞ」
「必ずな」
 こう話してだった。
 警察は動いていた、そして。
「いたか」
「ああ、いたぞ」
「長田区だ」
「八条町にいるぞ」
「あそこに潜伏しているぞ」
 こう話してだった、警官達がそちらに集まった。そうして稀代の変質者を逮捕しにかかったのだった。


第百八十三話   完


                   2024・7・11
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