第三十二話 仕切り直しその十一
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「沖縄名物のね」
「美味しいものですね」
「そうだよ、前もこうして沖縄料理皆で食べたけれど」
「今回は前よりも美味しいですね」
「ダグデド達を倒した祝勝会で」
そうであってというのだ。
「そのことがあってね」
「尚更ですね」
「そうだよ」
まさにというのだ。
「そのことが大きいよ」
「やはりそうですね」
「だからお酒もね」
「飲めばいいですね」
「ただお茶はね」
マブシーナはというのだ。
「飲まないでね」
「飲んだ後の記憶がないのですが」
「だから尚更だよ」
お茶はというのだ。
「飲まない」
「飲むのはお酒ですね」
「そちらは普通に酔うからね」
「ではこちらをいただきます」
マブシーナは素直に酒を飲んだ、泡盛を礼儀正しく飲む。そうしているとごく普通に飲んでいるのだった。
ヤツデはタコライスを食べて言った。
「今度うちでも作るわよ」
「いいね」
セッちゃんが応えた。
「こうしたお料理も」
「介人はもっと大きくならないと駄目だしね」
「いや祖母ちゃん俺もう大人だよ」
五色田は祖母のその言葉に強い声で返した。
「立派な」
「何言ってるのよ、まだまだ成長期でしょ」
「お酒飲んでるのに」
見れば実際にタコライスを食べながら泡盛を飲んでいる、そのうえで言うのだ。
「それでもなんだ」
「そう、まだ大きくなる歳だからね」
それでとだ、祖母はまた言った。
「それでよ」
「沢山食べないと駄目なんだ」
「栄養のあるものをね」
「そうなんだ」
「さあ、タコライスも何でも食べて」
沖縄料理をというのだ。
「そうしてだよ」
「大きくなるんだ」
「健康にもね」
「そうなるんだ」
「そうだよ、だから食べなさい」
孫に笑顔で話した。
「いいね」
「それじゃあね」
こう話してだった。
ヤツデは実際に孫である五色田にタコライスを出して彼も食べた、そうして彼はこんなことを言った。
「美味いよ、タコライス」
「しかもお野菜もお肉もたっぷりだから」
「栄養があるんだよね」
「だからいいのよ」
孫ににこりと笑って言うのだった。
「本当に」
「祖母ちゃんも食べるしね」
「そうしてるね」
「そうだよ、祖母ちゃんだってね」
その笑顔のまま言うのだった。
「健康じゃないとね」
「駄目だよな」
「介人に孫が出来るまで」
「孫って」
「それまではだよ」
絶対にというのだ。
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