第一章
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女子大生の下着
大学生になった沼川阿礼は一大決心をして母の綾子に言った、すっきりした顎の細面でやや釣り目で眉は細く唇は薄い。黒髪はロングにしていて背は一六四程ですらりとしている。
「お母さん、私セクシーな下着買うわ」
「何処の国会議員さんなのよ」
母は自分そっくりの娘に冷めた感じで問い返した。
「セクシーって」
「言ったままよ、そうした下着を買ってね」
「そうしてなの」
「着ける様にするわ」
「あんたの下着って」
母の言葉は冷静なままだった。
「白かピンクのね」
「可愛い系ばかりっていうのね」
「高校生らしいと言えばらしいけれど」
それでもというのだ。
「セクシーとはね」
「無縁よね」
「布の面積もね」
「それを変えてね」
「セクシーにするのね」
「例えば黒のティーバックとか」
阿礼は具体的な例を挙げた。
「そうした下着をね」
「買って着けるのね」
「そうするわ」
「そう思うならそうしたらいいわ」
母の返事は今度は素気なかった。
「別にね」
「いいの」
「だって法律で禁止されてないし」
「私がそうした下着を着けても」
「だから普通にお店で売ってるしね」
阿礼が今言う様な下着がというのだ。
「だからよ」
「いいのね」
「そもそも今時校則でも下着の規制ないでしょ」
「高校ではなかったわ」
阿礼が通っていた学校ではだ。
「全くね」
「大学である筈もないし」
「だからなの」
「あんたの好きにしたらいいわ」
「じゃあアルバイトはじめてお金あるし」
大学合格、推薦のそれが決まってすぐにはじめて高校を卒業した今もしている。大学に入っても続けるつもりだ。
「お店行って買うわね」
「最近ネット通販もあるわよ」
「じゃあそっちも見るわ」
こうした話をしてだった。
阿礼は実際にランジェリーショップに行った、そして店の中でだ。
色々な下着を見た、だが。
「うわ、これは」
「どうしました?」
「あの、透け透けで」
店員にそうした下着を持ちながら話した。
「殆どです」
「見えていますね」
「ブラでもショーツでも」
「だからこそです」
若い女性の店員はにこやかに笑って答えた。
「人気胃があるんです」
「そうなんですか」
「はい」
まさにというのだ。
「こちらの下着は」
「そ、そうですか」
「そうなのです」
「こちらの下着も」
今度は黒のラメ入りのティーバックを見て言った。
「凄いですね」
「そちらも人気ですよ」
「売れてます?」
「非常に。こうした下着が好きな方もおられまして」
「私まだ十代ですが」
「十代の方でも買われますよ」
「黒のティーバックのラメ入りを」
「はい、他
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