第二章
[8]前話
そのうえで海の岩場にまで来た二人共ラフな格好だが足にはしっかり草履を履いてガードしている。そうしてだった。
岩場の生きもの達を観て画像を撮って時には触ってだった。
かなり綿密に調べていった、その中で梨沙子は岩場の窪みの中に溜まった海水にミズクラゲがいることを認めたが。
そのミズクラゲを見てだ、隅坂に言った。
「海月はね」
「そう、ミズクラゲでもだよ」
脇坂も言った。
「刺胞があるから」
「直接触ったら駄目なのよね」
「電気海月は問題外でね」
「絶対に触ったら駄目なのよね」
「とんでもないことになるから」
刺胞の毒によってだ。
「だからね」
「特にカツオノエボシはね」
「そうだよ、それでミズクラゲでも」
「危ないから」
刺胞が存在しているからだというのだ。
「だからね」
「ええ、じゃあ触らないで」
「見て調べようね」
「ミズクラゲはね」
「そしてね」
隅坂はさらに言った。
「このまま放っておいてもいいよ」
「ミズクラゲを海に戻さなくてもね」
「今は窪みの中にいるけれど」
「それは引き潮だからなのよね」
「滿ち潮になれば」
その時はというのだ。
「すぐにね」
「海に戻るから」
「だからね」
それでというのだ。
「このままでいいよ」
「そうなのよね」
「じゃあこれからもね」
「生きもの見て触って」
「調べていきましょう」
「一緒にね」
彼氏に笑顔で言ってだった。
梨沙子はミズクラゲには触れずそのうえで調べて言った、そうして他の生きもの達も調べていった。そして充実した時間を過ごして帰ってだった。
後日部室でレポートを書いて二人で部長に提出した、すると部長は笑顔でいいよと頷いたのであった。ミズクラゲのことも含めて。
海月には近寄るな 完
2024・9・23
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