第七百六十九話 三人で飲むクミズその十
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「草原で農業もないから」
「だからなのね」
「モンゴルではなかったのね」
「それで蘇に蜂蜜かけるとか」
「そういうのもなかったのね」
「そうよ、しかしこの食べ方ってね」
蘇即ちチーズに蜂蜜をかけて食べるそれはというのだ。
「当時では物凄い贅沢だったのよね」
「当時の日本だとね」
アロアはすぐに答えた。
「そうよ」
「蘇も凄いご馳走で」
「蜂蜜もね」
「それでよね」
「もうね」
それこそというのだ。
「物凄い力のある」
「そうした人だったから」
「だからね」
その為にというのだ。
「道長さんもよ」
「そうした食べ方してたのね」
「昔じゃとびきりの贅沢してたのね」
「今だったらね」
ナンはこの時代の話をした。
「モンゴルの草原でも何でもないわよ」
「そうした食べ方よね」
「別にね」
「蘇ってチーズだから」
この食べものだからだというのだ。
「チーズに蜂蜜かけるって」
「何でもないわね」
ベッカも確かにと言った。
「そんなのね」
「本当に何でもないでしょ」
「どんなお家でもね」
「今時チーズも蜂蜜も普通に食べられるし」
「そうよね」
「だからね」
それでというのだ。
「本当にね」
「今だとチーズに蜂蜜かけて食べても」
「贅沢でも何でもないわ」
ナンは断言した。
「糖尿病にはなってもね」
「食べ過ぎたらね」
「蜂蜜はカロリー高いし」
そうした食べものでというのだ、このことはこの時代でも変わらないことで何かと料理に使われている。
「糖分だって高いから」
「食べ過ぎたら太って」
「糖尿病にもなるわ」
「そうよね」
「けれど昔の日本だと」
アロアが当時、平安時代の日本の話をした。
「牛乳もないしね」
「そうはね」
「それで蜂蜜もね」
「どっちもそうはなかったわね」
「どっちも贅沢中の贅沢で」
「ご馳走だったわね」
ナンも言った。
「その蘇だってね」
「物凄いご馳走よね」
「本当に皇室の人や貴族しか食べられない様な」
「物凄い贅沢品よね」
「そうよね」
「氷だってね」
アロアは自分達にとってはチーズや蜂蜜以上に何でもないものの話をした。
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