第50話
[2/11]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
船内で起こった異変に対して乗組員は主の危機に焦りつつも、冷静に対処を始めた。
〜サルバッド〜
「ま、まさかこんなことが…………」
サァラは信じられない表情で結界に包まれたホテルを見つめ
「…………”元凶”はこの中だな。多分、アルマータのサルバッドに持ち込まれてこの事態を引き起こしているんだろう。」
「はい…………間違いありません。あの地下水路で見た”4つ目”が。」
ヴァンの推測にアニエスは頷いた。
「―――――そしてどうやら無差別というわけでもなさそうです。おそらく操られている方々は何らかの”因子”があるのでしょう。」
リゼットは争っている観光客達を見つめながら推測した。
「あの観光客達と同じ…………!」
「じゃあ、こいつも導力シーシャの仕業ってワケか…………!」
リゼットに続くように黄金の瞳になり、全身からも黄金の力を発している観光客達を見つめてマリエルとシャヒーナを誘拐した観光客達の様子を思い返したフェリとアーロンはそれぞれ真剣な表情で呟いた。
「ま、待ってください!それじゃあシャヒーナは…………!?」
ヴァン達の話を聞いていたサァラは導力シーシャを接種していないにも関わらず暴走状態になっているシャヒーナについての疑問を口にし
「―――――妹さんの方は間違いなくあの”仮面”だろうね。”元凶”による干渉を踊りで増幅してみんなを狂乱に巻き込んでるんだと思う。多分、どこかのタイミングで”黒幕”に渡されたんじゃないかな?」
「ううん…………シャヒーナさんの今までの事を考えたら、多分昨夜の着替えを取りに行ったタイミングだろうね。やっぱり私かフィーちゃんが付き添えばよかったよね…………」
そこに駆け付けたフィーと共に説明をしたアネラスは悔しそうな表情を浮かべ
「そんな…………」
二人の話を聞いたサァラは不安そうな表情を浮かべた。
「いずれにしてもこの状況――――――”一年半前”と似すぎていますね。」
「ああ――――――”あの事件”を何らかの方法で無理矢理再現したのかもしれねぇ。」
「あの事件…………(ひょっとして。)」
「何かご存じなんですかっ?」
「ハッ、チョウから聞いた…………『ヘイムダル決起』とやらで”舞姫”が操られたっつーアレか。」
リゼットとヴァンの会話を聞いて心当たりがあるアニエスは真剣な表情を浮かべ、フェリは二人に訊ね、心当たりがあるアーロンは推測を口にした。
「クラウゼル――――――確かその時お前さんも現地にいたはずだな?何か打開できそうなヒントはねぇか?」
「あ、あの事件をそこまで把握していたなんて…………」
「…………ふう、本当にとんでもない
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ