暁 〜小説投稿サイト〜
金木犀の許嫁
第三十五話 大阪でのデートその九

[8]前話 [2]次話
「馬鹿なこと言わないでよ」
「ほら、お姉ちゃんもじゃない」
「まだ早いわ」
「私と同じこと言うし」
「そういうことは大学を出て就職して」
「それからっていうのよね」
「そうよ、まだまだね」 
 高校生ではというのだ。
「早いわよ」
「やっぱりそう言うし」
「けれど私もね」
「そうした考えよね」
「誰かとお付き合いしたことないし」
 このこともあってというのだ。
「全く知らないしね」
「そうだったのね」
「男の子と手をつないだこともね」
 このこともというのだ。
「ないし」
「本当に何もないのね」
「だからね」
 それでというのだ。
「そうしたことはね」
「早いのね」
「そう思うわ」
「じゃあ私にも言わないでね」
 それならとだ、夜空は真昼に言った。
「ホテルとかね」
「わかったわ、言わないわ」
「そうしてね、それと」
「それと?」
「いづも屋行けたら」
 この店にというのだ。
「行ってもいいかしら」
「いいわよ」 
 真昼はこのことはあっさりとした口調と表情で答えた。
「別に」
「そうなのね」
「食べられたらね」
 それならというのだ。
「言ってきたらいいわ」
「高校生のデートで鰻屋さんは」
「いやいや、いいでしょ」
 姉はどうかという感じになった妹に笑って述べた。
「別にね」
「高校生だけで鰻屋さん行っても」
「法律で禁止されてないでしょ」
「だったらいいの」
「確かに大人向けのお店だけれどね」 
 鰻屋はというのだ。
「そうだけれど」
「それでもなのね」
「法律が大事でしょ」
 これがというのだ。
「何といっても」
「日本って法治国家だしね」
「だからね」
「法律で行くなってなってないし」
「だからね」
 それでというのだ。
「本当にね」
「別になの」
「高校生同士のデートで行っても」 
 そうしてもというのだ。
「いいでしょ」
「そうなのね」
「そう、そしてね」
 真昼はさらに言った。
「行けたら楽しんできたらいいわ」
「鰻丼を食べて」
「そうしてね、あのお店はどうか知らないけれど」
 今のいづも屋はというのだ。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ