第十二幕その六
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「雰囲気もです」
「全てですね」
「楽しんで」
そうしてというのです。
「そのうえで」
「是非ですね」
「今は僕と一緒に」
「幸せをですね」
「楽しんで」
そうしてというのです。
「そして」
「そのうえで、ですね」
「お昼の間は」
是非にというのでした。
「楽しみましょう」
「二人で」
こうお話してです、そしてです。
日笠さんはその中で紅茶をまた飲みますがふとです、ティーセットを食べてからお茶を飲んでこんなことを言いました。
「とてもです」
「美味しいですね」
「普通に飲んで食べても美味しいですが」
「それだけではないですね」
「はい」
まさにというのです。
「薔薇を観てですから」
「これだけ沢山の」
「香りも漂っているので」
薔薇のそれがというのです。
「これ以上はないまでに」
「素敵ですか」
「そう思います」
こう日笠さんにお話します。
「本当に」
「そうですか、ですが」
「ですが?」
「私は今先生が言われたものだけではないです」
「今美味しいと思える理由は」
「そうなのです」
先生をじっと見て言います。
「実は」
「といいますと」
「いえ、一人で飲むと寂しいですね」
「どうしてもそうですね」
「ですが今は」
「僕もいるからですか」
「ですから」
それでというのです。
「最高にです」
「美味しいと思われますか」
「とても」
「それは何よりです。それでは」
先生は日笠さんににこりと笑って応えました。
「僕でよければ」
「これからもですね」
「こちらでティータイムを楽しみましょう」
「二人で、ですね」
「そうしましょう。日笠さんがそうされたいと言われるなら」
それならというのです。
「是非」
「宜しくお願いします」
日笠さんはお顔を真っ赤にさせて満面の笑顔で応えました、そうしてです。
お二人で薔薇とティーセットを心から楽しみました。日笠さんはそれ以外のものも楽しみました。そのお話をです。
サラはまたお仕事で来日した時に聞いてです、先生に言いました。
「合格ね」
「合格っていうと?」
「日笠さんって人とこれからも一緒にお茶を飲む約束をしたことはね」
このことはというのです。
「本当にね」
「合格なんだ」
「貴重な一歩よ」
先生と一緒に神戸のお寿司屋さんでお寿司を一緒に食べつつ言います。
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