第一章
[2]次話
化かすかどうか
ふわりを見てだった、彼女の家族である国咲家の息子でラーメン屋で働いている洋介はこんなことを言った。
「ふわりって狐の仲間だよな」
「同じイヌ科よ」
母親の百合子が答えた、今ふわりはリビングの中を歩き回っている。散歩は毎日しているが気が向けば家の中を歩き回るのだ。
「そうよ」
「狸もだよな」
洋介は今度はこの生きものの話をした。
「そうだよな」
「実は皆親戚同士なのよ」
「犬も狐も狸もな」
「イヌ科でね」
「だからか」
洋介はそれでと言った。
「犬神にもなるんだな」
「妖怪の?」
「ああ、四国の方に多いんだよな」
「そうみたいね」
母もそのことを知っていて話した。
「あの妖怪は」
「四国とかにな。じゃあ妖怪にもなるなら」
息子は母の言葉を受けて言った。
「犬も化かすか」
「そんなお話あるの?」
「誰かに言われたんだよ」
この話をというのだ。
「狐も狸も化かしてな」
「犬も犬神になるから」
「犬も化かすってな」
その様にというのだ。
「言われたんだよ」
「そんなお話は聞かないわね」
母は首を傾げさせて答えた。
「お母さんは」
「母ちゃんはか」
「化け猫みたいに化け犬がいるとか」
「そんなのもないか」
「犬神はいてもね」
この妖怪はというのだ。
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