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猫の特徴を知れ
第二章
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 環奈は二匹の家族にそれぞれそうした、引き取った時は子猫だったので彼等が成長してからそうした。
 そしてだ、それから彼女は由真に話した。
「血が濃くなるとっていうのは本当かもね」
「トンボのお話ね」
「人でもね、ハプスブルク家がね」 
 欧州の名門中の名門と言われるこの家がというのだ。
「近親婚繰り返して」
「ああ、あそこのお家ね」
「どんどん血が濃くなって」
 そうしてというのだ。
「最後はね」
「直系が絶えたのよね」
「オーストリア系とスペイン系があって」
「今もあるけれどオーストリア系なのよね」
「スペイン系は絶えたけれど」
 こちらのハプスブルク家はというのだ。
「最後のカルロス二世がね」
「凄かったみたいね」
「知ってたの」
「聞いたことあるわ、もう心身共に虚弱で」
 由真は真剣な顔で答えた。
「まともに喋ることも暮らすことも出来ない」
「そうした人だったみたいね」
「廃人みたいな」
「あのお家が一番言われるのよ」
 スペイン系のハプスブルク家がというのだ。
「こうしたお話でね」
「そうなのね」
「お話のサンプルとしてね」 
 それでというのだ。
「一番有名だからね」
「確かにね」
 ここでだ、環奈は。
 自分のスマートフォンを出してカルロス二世の肖像画を出した、そこには病的なまでに色白で曲がった顔に小さい虚ろな目と先が出た顎と分厚い唇を持つ少年がいた。
「この人を見てるとね」
「本当にまともに歩くことさえね」
「出来なかったのね」
「三十代になる頃には」
「まだ若いのに」
「だから呪われてるとさえね」
 そこまでというのだ。
「言われていたのよ」
「そこまでだったのね」
「そうみたいよ、そしてその呪いはね」
「近親婚が重なった結果ね」
「それを繰り返してきて」
「そうなったのね」
「だからどうもね」 
 由真はさらに話した。
「この王様はね」
「遺伝的な問題が一気に出て」
「こうなったらしいわ、そしてこの人でね」
「スペイン系のハプスブルク家は絶えたのね」
「そうなったのよ」
「そうなのね」
「だから近親婚はね」
 これはというのだ。
「色々言われてるけれど」
「危ないかも知れないのね」
「猫ちゃんについてもだし」
「それを避ける為にも」
「去勢は不妊の手術はね」
 それを行うことはというのだ。
「やっぱりね」
「大事ね」
「絶対にすべきよ」
「ご飯をあげておトイレを奇麗にして」
「予防注射もしてね」
 そうしてというのだ。
「そうしたこともね」
「ちゃんとすることね」
「そうよ」 
 こう話してだった。
 実際にシロとクロにはそうして問題は起こらなかった。二人共カルロス二世の肖像画を思い出してそうした
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