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八条学園騒動記
第七百六十九話 三人で飲むクミズその一

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                三人で飲むクミズ
 アロアはナンに紹介された今彼女のゲルがある場所に徒歩で向かった、その途中だった。
「あれっ、アロアじゃない」
「あっ、ベッカ」
 前から来たベッカと会って言葉を交えさせたのだった。
「そういえばここって」
「そう、近くに私のお家があってね」
「そうだったわね」
「今コンビニ行ってその帰りなの」
 見れば手にビニールの袋がある。
「夜食買ったのよ」
「そうだったのね」
「それであんたはどうしてここに?」
 ベッカはアロアに尋ねた。
「お家こっちじゃないでしょ」
「いや、実はナンに飲もうって誘われて」
 アロアは正直に答えた。
「それでね」
「ナンのお家に行くのね」
「今からね」
「そういえばあの娘ゲル暮らしで」
 ベッカもこのことは知っていて応えた。
「今こっちで暮らしてるの」
「そうなのよ」
「それで今から二人で飲むの」
「そうするの、何ならね」 
 アロアはここでこうベッカに言った。
「あんたもどう?」
「三人で?」
「今からナンにどうかって言うから」
 自分のスマートフォンを出して言った。
「だからね」
「私も一人で飲むよりで」
 ベッカもそれならと応えた。
「お酒あるし」
「夜食の時に買ったの」
「飲む為の夜食だしね、私は」
「それで買ったの」
「そう、カップ焼きそばとね」
 夜食はこれでというのだ。
「缶のお酒よ」
「コンビニによくある」
「アルコールド九パーセントね」
「まさによくあるね」
「そのお酒だけれど」
「ナンがクミズ飲もうって言ってるけれどね」
「モンゴルのお酒ね」
 ベッカはこのことも知っていた。
「私飲んだことあるわよ」
「そうなの」
「結構好きよ、じゃあこのままね」
「ナンがいいって言ったら」
「私もね」
「一緒に行こう」
 こう話してナンと話した、それでベッカも一緒でいいかというと明るく笑った声でこう返事が来た。
「二人より三人よね」
「その方が楽しいっていうのね」
「ええ、だからね」
 それでというのだ。
「ベッカと三人で飲もう」
「それじゃあね」
「ええ、ただベッカカップ焼きそば持ってるの」
 ナンはアロアが話したこのことについて尋ねた。
「そうなの」
「私はサラミね」
「いや、今晩ご飯も兼ねてだから」
 ナンはそれでと言葉を返した。
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