第八十二話 神々の黄昏その十
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「自分だけ行くな」
「一人ではやな」
「そや」
絶対にというのだ。
「それはな」
「禁物やな」
「一人で適う相手やない」
施は自分自身の神具に水属性をかけつつ言った。
「神霊さん達はな」
「それでやな」
「待つんや、もっとも自分もわかってたな」
「向かうにしてもな」
羅もそれでもと答えた。
「あくまでな」
「対峙やな」
「牽制や」
「それで向かうつもりやったな」
「ああ、そや」
「それやったらええ、戦に軽挙妄動は禁物でな」
そうであってというのだ。
「ほんまな」
「一人で向かうな」
「神霊さんの力は圧倒的やしな」
「そや、これまで通り一人で向かわんでな」
芥川も言ってきた、既に自身の神具などを水属性にしている。
「戦術を守ってくで」
「そうしよね、ほなここはどないして戦うか」
綾乃は八岐大蛇の背から芥川に応えた。
「それが問題やね」
「全員水属性になった」
芥川は綾乃にこのことから話した。
「ほなその水と毒や」
「毒なん」
「雷は毒にも弱いからな」
だからだというのだ。
「そっちも使ってな」
「戦うんやね」
「そや、僕等は水属性で攻めて」
そうしてというのだ。
「乗る神具達にや」
「毒霧とか吐いてもらうんやね」
「そや、それで攻めていこうな」
「わかったわ、ほなそうしてこ」
綾乃も剃れでと頷いた、そうしてだった。
一行は雷属性のトゥールと十人全員で神具まで用いて水それに毒で戦い勝利を収めた、そしてオーディンとも戦ったが。
「この神霊さんは風よね」
「そや」
シェリルはアレンカールに答えた。
「まさにな」
「戦に魔術、知恵に」
「嵐の神やろ」
「オーディンさんはね」
「そやからな」
「風属性ね」
「そうなる、それでや」
そうした神霊だからだというのだ。
「ここは風に強い属性になるで」
「石よね」
「風には石や」
シェリルはまさにと答えた。
「それになるで」
「わかったわ、ほなね」
アレンカールは自身の神具に石属性をかけた、そして自分が今乗っている神具ケツアルコアトルに告げた。
「石化ブレスお願いするわね」
「石化が狙いではないですね」
「神霊さんが石化する筈ないわ」
アレンカールは笑って答えた。
「耐性が強いからね」
「それも極めて」
「そやからね」
だからだというのだ。
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